2015年8月31日月曜日

サマースクール復習

内容

ホログラフィー原理と量子エンタングルメント

講義はサマースクール全体の俯瞰図の位置付けでもあった。
量子論には2体間の相関がある。 
そのため、量子系を2つに分けて片方が観測できない時にどれだけ情報が損失するか、を測る量、が欲しい。 
特に、量子系が空間において定義されている時、 
部分空間への分割はHilbert空間のテンソル積となる。 
密度行列を用いてエンタングルメントエントロピーが定義される。
  • 全体が純粋状態の場合、2体分割のおのおののエントロピーは等しい
  • 強劣加法性がある
  • 量子系の定義される領域が良い領域の場合、面積則が成立する(場合がある)
  • Ads空間においては、バルク境界対応により、境界の2体分割のエンタングルメントエントロピーはバルクの極小曲面の面積で記述される
  • ホログラフィー原理の中でAdS/CFT対応が予想され、2次元CFTの場合は、既存の公式と整合性がある
  • ミクロなエンタングルメントの集合により重力理論の時空を記述したい
  • エンタングルメント繰り込み、テンソルネットワークというアイデアがある
  • 量子多体系の物理、重力理論、量子情報が重なりあったところにホログラフィックエンタングルメントエントロピーが位置する

局所繰り込み群とホログラフィー

  • 物語には容貌が、重大である
講義は、
  • Where is QFT?
  • Where is bulk dynamics?
  • Where is quantum gravity?
を軸に行われた。
線形常微分方程式を繰り込みで解く、 
ということから始めて、
  • 観測量はカットオフに依らないことを要請する、繰り込み群方程式(キャランシマンチック方程式)の定義(場の理論では、ベータ関数と呼ばれる量で方定式はゲルマン-ロウ方程式と呼ばれる)
  • 反ドジッター空間上のスカラー場の作用から運動方程式を求めると、境界1次元分の自由度として常微分方程式が導出される
ということから、 
反ドジッター空間上での運動方程式を双対場の繰り込み群方程式と解釈 
という方針が出る。(Where is QFT?)
繰り込みのパラメータに空間依存性を許して、局所繰り込み群変換を定義する。 
- 局所的なスケール変換として背景計量のワイル変換をとる 
- 粗視化とスケール変換を局所的に定義して分配汎関数を不変にする 
- すると、局所繰り込み群方程式が導出される 
- 一般座標変換不変性を要請すると、運動量拘束条件が出る 
- 繰り込みのスケール方向に対する一般座標変換不変性を要請すると、ハミルトニアン拘束条件が出る
拘束条件の無矛盾性方程式から力学的な方程式を導出したいがまだ足りない。(Where is bulk dynamics?)
Key ideaは(S.S. Leeによる)ラージN極限。 
ラージN極限を用いて、決定論から量子論に移行する。
  • マルチトレース演算子をシングルトレース演算子で記述する
  • 代償として空間依存の結合定数が量子場となった
  • 繰り込みを続けるとd次元の統計模型の分配汎関数をd+1次元の場の量子論の位相空間上での経路積分で書き換えることができる
  • 更に経路積分にはGauss積分しか出てこないので、d+1次元の量子場理論の分配関数として書き換えることができる
量子重力が現れる部分は、保存するエネルギー運動量テンソルで局所繰り込み変換が閉じている状況で導出される。(Where is quantum gravity?)
  • 局所繰り込み群がスキームに依らないという妖精からシフトベクトルとラプス関数が導入できる
  • シフトベクトルとラプス関数を用いてd+1次元空間の計量を再構築できる
Q; 最初の常微分方程式がリーマン面上での確定特異点を持つ方程式であった場合、繰り込み変換がモノドロミー変換と整合性をもつ、という条件はなにか?特に、特異摂動の代数解析学でなされている解析、あるいはそのクラスター代数による記述と、繰り込みの間の関係は付くのか? 
その場合、反ドジッター空間である上半平面において、元のリーマン面を一位化した構造が現れるか? 
そして、上半平面における虚部をスケールパラメータと思うと、繰り込み変換に元の空間の基本群が作用する、という状況になるか? 
Q: 空間を再構築する、という場合、遠アーベル幾何があるが、反ドジッター空間(の時間一定面)の曲率負の対称空間という性質は、(Mostow剛性など)、情報から空間を再構築する上でどの程度必要な性質なのか? 
再構築できる場合、それは柔らかい空間なのか、硬い空間なのか、さらには、モチーフなのか?

場の量子論におけるテンソル積変分法

Area law - amathematical and QIT perspective

Written with StackEdit.

2015年7月30日木曜日

標数0の体上のoper

類似

p-divisible groupとHeisenberg代数のFock表現はどことなく似ている。
  • 逆極限 Tate加群 多項式環
  • 順極限 Formalベクトル空間 超函数のなす代数
  • p=FV倍 微分
さらに、Frobenius作用素と微分作用素が対応すると思えるから、 
Frobenius作用素の持ち上げと量子化が対応する、と思える。 
すると、Virasoro代数、W代数に対する、p進での類似物はなにか? 
という問題意識が出てくる。 
また、 
local Shtukaとfactorization algebraの定式化はどこまで類似しているのか? 
共形不変性に対応するp進側の不変性は局所体のGalois群に対する対称性でよいのか? 
という点が気になる。

変形量子化

量子化に伴う代数的な操作を列挙してみる。
Lie環Lie括弧の存在
Poisson代数Poisson括弧の定義された可換代数Lie環の構造も持つ
Hamiltonian還元Poisson代数Poisson代数とinvolutive idealにより定義される
普遍包絡環結合代数Lie環から構成できる
中心可換代数結合代数、Lie代数に対して定義できる
Lie環の普遍包絡環の次数商として定義されるPoisson代数に対して、 
その標準的な変形量子化を取ると、普遍包絡環になる。
頂点代数に対しても、同様の操作が存在する。
頂点代数(V,|0>,T,Y)
可換頂点代数微分可換環と同値になる
Lie代数Lie括弧の存在頂点代数からU(V)=VC((t))/Imで構成できる
頂点Lie代数(L,T,Y)頂点代数からpolar partを取って構成できる
(局所)Lie代数Lie代数頂点Lie代数からLie(L)=LC((t))/Imで構成できる
頂点Poisson代数(V,|0>,T,Y+,Y)で、可換頂点代数と頂点Lie代数の整合した構造を持つ可換頂点代数の変形から構成でき、逆に頂点Poisson代数の変形として頂点代数を構成できる
頂点代数の普遍包絡環結合代数Lie代数U(V)の普遍包絡環の完備化として定義される
頂点代数の中心state-field対応によるfieldが可換になるようなstateからなる可換頂点代数
頂点代数の普遍包絡環の中心可換代数
Zhu代数結合代数次数付き頂点代数VからA(V)=V/O(V)として定義され、(次数付き)単純V加群の同型類と単純A(V)加群の同型類に対応が付く
量子BRST還元

oper

G:半単純代数群として、 
G-operに対して、特異点、極、留数の概念が定義できる。 
単位円盤D=Spec(C[[t]])に対して、 
OpG(D)D上のG-opers 
が定義される。 
原点における極は、Borel部分群による共役により標準形にすることで定義される。 
穴あき単位円盤D×=Spec(C((t)))に対して、 
OpG(D×):D×上のG-opers 
が定義される。 
特に、確定特異点の概念が定義でき、 
OpRSG(D):原点に確定特異点を持つD上のG-opers 
が定義される。 
留数 res:OpRSG(D)h/W 
が定義される。 
更に、原点に確定特異点を持つG-operの中で、 
留数h/Wよりも細かくn/Bの値で特徴付けられる、nilpotent G-opersが定義できる。