有限語の上の確率測度と大偏差原理は、
レート関数が相対エントロピーという形で奇麗に表される。
有限語を点とみて、語間の遷移確率を指定したマルコフ過程は、
有限グラフの辺に長さの構造が入ったものと見なせる。
有限語に対する重みを与えることを、
重みのパラメータを次元とするトーラス作用を与えることと思うと、
有限グラフとトロイダル多様体との間に何か関係が欲しくなるが、
これをBerkovich空間の言葉で表すことができる。
Berkovichの意味での解析的曲線は、
有限グラフへの変形レトラクトを持ち、
有限グラフと解析的曲線のsemi-stable modelとの関係がつく。
* トーリック多様体とトロピカル埋め込み
Analytification is the limit of all tropicalizations
(http://arxiv.org/abs/0805.1916)
Nonarchimedean geometry, tropicalization, and metrics on curves
(http://arxiv.org/abs/1104.0320)
* log-smooth
Lectures on Logarithmic Algebraic Geometry
(http://math.berkeley.edu/~ogus/preprints/log_book/logbook.pdf)
トロイダル多様体への埋め込みや、semi-stable curveという話を、
制限を付けずに扱うためには、ログ多様体の意味でのsmoothnessとしてあつかった方がよいと思われる。
Berkovich空間のログ多様体としての解釈はどうなるのだろうか?
局所環付き空間なので、定義自体はそのまま移行可能だろう。
1 件のコメント:
ほう面白そうな点に目をつけましたですね。まあ、貴殿が正確にはどういう設定を想定しているのか、どういう確率測度の族をイメージしてるのかわからないので、私もわからんのですが、なんとなくよさそうに響きます。
まず、トロピカルと大偏差原理とのコンビ技は個人的には聞いたことないです。ほとんどないのでは? 日本人では多分ゼロでしょう。ちょっとググッてでてくる程度しか、私にはわかりません。
幾何ではないですが、常(確率)微分方程式の最適制御理論などを
やっている人が"max-plus algebra"を使っているのは、最近みます。
このスライドのp.9とか。
http://minimal.inria.fr/gaubert/siamct09/slidesgaubertsiamct09.pdf
このサーベイの第6章とか。
The Maslov Dequantization, Idempotent and Tropical Mathematics:
a Very Brief Introduction, G.L. Litvinov
http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.152.3234&rep=rep1&type=pdf
しかし、トロピカル幾何でLDPというのはあるのかな?aka氏が考えたら、スーパー大手柄かも。
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