2012年8月16日木曜日

モノドロミー保存変形のタウ関数

* 直交多項式の性質
- 与えられた測度に対するL2空間の直交基底をなす
- 直交多項式からL2空間に関するKernel関数を定義することができる
- 3項漸化式により逐次計算できる

* 直交多項式と1-Matrix Model(1-MM)の関係
- 直交多項式を定義するのに用いた測度により1-MMを定義することができる
- 直交多項式から定まるKernel関数により2体相関関数が計算できる
- 多体相関関数は2体相関関数の計算に帰着する
- 1-MMの分配関数は直交多項式のnormsにより逐次計算できる
- 1-MMの分配関数はポテンシャルの時間発展に関してKP階層のタウ関数となっている
- 直交多項式によるHilbert空間内の基底表示からKPタウ関数を計算する行列式を表すことができる
([2] Appendix)


* 直交多項式のなすD加群 ([1]Th2.1 [2]Th2.1)
- 掛け算作用素は3重対角行列
- 2*2行列を用いて微分作用を書くことができる
これは、ポテンシャルによるtwist部分をあらわに計算することにより出てくる。
部分積分による反対称作用の記述のためにquasi-polynomialsを用いる。
- ポテンシャルと掛け算作用素を用いて微分作用を表すことができる
ポテンシャルの微分に関するFaber多項式になる。

* ポテンシャルが多項式の場合
* モノドロミー保存変形(IM)のタウ関数と1-MMの分配関数
- 定数倍を除き一致する([2]Th2.4)
- 積分路([2](2-5))
1-MMを計算する固有値の入る積分路は、
ポテンシャルにあわせて複素領域内の曲線とする。
そのため、直交多項式を定める測度も複素測度となる。
これによりStokes sectorsを与えることができる。
- 1-MMの分配関数とスペクトル曲線([2]Th2.3)
(n,n+1)次の直交多項式の微分作用の多項式表示
が定めるスペクトル曲線が1-MMの分配関数と関係する。
- Virasoro作用
1-MM分配関数にも、IM-タウ関数にもVirasoro作用がある。
0,-1次の作用が異なっていてその比較により定数が出てくる。([2](2-60))

* ポテンシャルが有理関数の場合
[3]で上記の結果を拡張している。

[1]A concise expression for the ODE's of orthogonal polynomials
http://arxiv.org/abs/math-ph/0109018v1

[2]Partition functions for Matrix Models and Isomonodromic Tau functions
http://arxiv.org/abs/nlin/0204054v4

[3]Semiclassical orthogonal polynomials, matrix models and isomonodromic tau functions
http://arxiv.org/abs/nlin/0410043v1





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