2017年2月21日火曜日

2017 p-adic Hodge

Hodge-Tate

[Feng]では、

  • p進局所体の代数閉包の完備化のGalois cohomology(Th2.1)
  • に分けて各々計算 (Th2.3,Th2.10) (Th2.15)
  • の計算(Cor2.19)
  • Tate-module,,の定義(Def3.1,3.2)
  • に対して、(Th3.3, Cor3.13,Cor3.14)

の記述がある。
という算術的対象が、という幾何的対象で解釈される。そのためには、良い拡大により分岐を消していくことが必要だった。

p-adic Hodge(Beilinson)

Hodge理論において代数幾何の範囲に収まらないのは、Poincare lemmaで、
これが関手性を持って示されれば、比較同型定理はRiemann-Rochの定理同様、Gysin同型とChern類の議論を用いて簡単な場合に帰着される。

Beilinsonの比較同型定理の証明の手法は、
derived de Rham complexを用いて周期環を定義し、
p-adic Poincare lemmaをh-topologyの下で示すものだった。

[SZ]には、

  • 準備
    • cotangent complexのtransitivity triangle(Th2.13)
    • first order thickening(Prop2.18)
    • derived de Rham complex(Def2.22)
    • Hodge-completed derived de-Rham complex|algebra(Def2.23)
    • universal first order thickening(Th2.29)
    • universal p-adically complete first order thickening(Prop3.10)
    • the derived p-adic complection(Cor3.31)
  • 定義

    • universal p-adically complete thickening of order k(Prop3.14)
    • derived p-adic complectionを用いた周期環の定義 (§4.1)
    • (Cor3.30)
    • universal p-adically complete PD thickening of order k(Th4.9)
    • the Fontaine element(Const 4.11, Def4.12)
  • geometric side

    • h-topologyの定義(Def5.4)
    • torsion etale sheafとh-sheafの関係(Cor5.7)
    • categoryの定義との定義(Def5.11)
    • filtered quasi-isomの構成(Th5.13), Hodge-complete version(Th5.14)
  • arithmetic side
    • の定義
    • (Prop5.16)
  • Beilinson’s p-adic Poincare lemma(Th5.17)
    • p-divisibility(lem6.14)
  • 比較同型写像の構成(Construction5.19)

の記述がある。

p-adic Hodge(perfectoid)

[Bhatt]には、

  • local version Hodge-Tate filtration(Th3.3)
  • deformation invariance of the category of formally etale algebra(Th3.11)
  • のbasis for the topologyとしてaffinoid perfectoidが取れる(Th3.21)
  • の計算(lem3.25)
  • 1-dim torusの場合に帰着(§3.5)

の記述がある。

Riemann-Hilbert

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2017年1月27日金曜日

2017 Symplectic resolution

変形量子化

[G]では、

  • 変形関手の定義、可換環の量子化の定義(Def1.3)、1パラメータ量子化の定義(Def1.4)
  • Poisson代数の定義(Def1.5)、量子化とPoisson構造の変形の関係(Th1.10)の説明

  • 正則な場合の量子化とPoisson構造の変形の関係(Th2.2)

  • semi-positive varieryの定義(Def3.2)
  • semi-positive varietyの性質(§3.2)
  • Symplectic resolutionの定義(Def4.1)、running hypottheses
  • universal Poisson deformationの存在とcohomologyのpurity(Th4.2)
  • 量子化の存在(Th4.3)、代数性(Th4.4)

を説明している。
Th4.2の証明には、 標数pにおけるtilting generatorの存在(Th4.8)、Beilinson typeのdiagonal resolutionが使用されている。

標数pでの量子化

[K]では、tilting generatorの存在を標数pの議論によって示している。

  • Beauvilleの意味でのSymplectic singularityの定義(Def1.1)
  • Symplectic resolutionの定義(Def1.2)
  • Symplectic resolutionがきつい条件である予想(Conj1.3)
  • Poisson varietyのquantization(Def2.2)
  • Symplectic resolutionの場合のcanonical quantizationの存在(Th2.3)
  • localにはDarboux型の定理がある(Prop2.4)
  • Poisson algebraとquantized algebra(Def2.6)
  • quantized algebraでh-完備かつno h-torsion、と、quantizationの同値(hによる補間)
  • smooth symplectic varietyのquantizationとsymplectic corrdinate torsorsの同型類が対応する(Prop2.8)
  • Frobenius-constant quantization(Def3.1)
  • 標数pではProp2.4は成り立たない。原因はhigher de Rham cohomologyが消えないため(Rem3.4)
  • restricted quantized algebra、restricted Poisson algebra(h=0)(Def3.7)
  • restricted Poisson structureを持つための条件(Prop3.10)
  • good quantization base(Def3.11)
  • good quantization baseが与えられた時、cohomologyが消えるという条件のもと、smooth symplectic varietyのB-quantizationの同型類が記述できる(Th3.16)
  • 標数0の体上のSymplectic resolutionはetale localにtilting generatorを持つ(Th4.2)

3次元 N=4 ゲージ理論

[N2]では、Symplectic resolutionの場合に、
Higgs枝、Coulomb枝について、数学的な定義を与えている。
量子化されたCoulomb枝は、formal diskへのトーラス作用を用いて同変Borel-Moore homology群上に定義される。

疑問

数論において、古典的な保型形式のHecke環は、moduli空間におけるconvolution積によって定まる可換環だった。Taylor-WilesのR=Tの議論は、convolution積によって定まる環が、Galois表現の普遍変形環と同型である、というものだった。
Galois表現の変形とCoulomb枝に自然な解釈をつけることが出来るだろうか?

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2016年12月16日金曜日

サマースクール復習(2016)その7

Frobenius多様体とRiemann-Hilbert問題

[S]のまとめ

  • Riemann-Hilbert問題は、射影直線の場合、与えられたの表現に対応するモノドロミー表現を持つ、の各点で高々対数的極のみを持つ微分方程式を与えよ、という問題。(Appendix A)
  • 微分方程式の形は、となり、matrixを求める問題となる。
  • Birkhoff問題は、polar partの標準形を与えよ、という問題で、Weilによるベクトル束のadele実現を用いてdouble cosetの標準形を与える、という観点から、射影直線上のベクトル束の分類に対応する。(A2.1, A2.2)
  • 座標を固定するとが原点でtype1, 無限遠点でtype0の極を持つmeromorphic connectionのBirkhoff normal form。(2.1.1)
  • 対応するconnection matrixは、

  • holomorphicなベクトル束に対して層、meromorphicなベクトル束に対して層およびlatticeの概念がある。

  • 上のベクトル束は離散的な情報のみで定まる。そのため、自明束はパラメータに対するhypersurfaceを除いてrigidityを持つ。(Th1.1.1)
  • よって、meromorphicにはtrivializationを取ることが出来る
  • flat holomorphic connection、flat meromorphic connectionの概念がある。
  • discD上のmeromorphic connectionに対して、residue、1-formが定まり、flatnessから定まる関係式を満たす。
  • 上のTh1.1.1の条件でのflat meromorphic bundleの標準形(lem1.3.3)
  • metricの条件を付加した場合(1.4)
  • から定まるデータ(1.5.1-1.5.4)
  • relation(1.5.5)
  • metricの条件を付加した場合(1.5.6)
  • 逆に1.5.5のデータからが定まる。(1.5.7)
  • local Fourier 変換により、Riemann-Hilbert問題とBirkhoff normal formが等価となる。(Prop1.6.2)
  • Riemann-Hilbert-Birkhoff問題は、rigidity(Prop2.2.1)と標準形を持つ。(Cor2.2.4)
  • universal deformation(Th3.1.1)

  • Saitoh structure without metric
    に対して、(Def4.1.1)

  • とすると、relation1.5.5を満たす(4.1.1)
  • flat coordinates が定まる。(4.1.5)
  • Saitoh structureのによりに対してmultiplicationが定義され、flatnessとsymmetricからcommutative,assosiativeがでる(4.1.2)
  • のclosed analytic varietyで、良い条件の場合はLagrangian。(4.1.7,4.1.9)
  • さらに、の形となる。(4.1.8)
  • canonical coordinates(4.1.10)
  • discriminants(4.1.11)
  • Saitoh structure with metric(Def4.1.12)
  • Frobenius manifold(Def4.2.1)
  • Saitoh structure with metricとFrobenius manifoldの等価性(Prop4.2.2)

  • infinitesimal period mapping(4.3)1.5.5の状況で、の構造をの構造にうつすために写像を定義する。

    が同型の時、をprimitive sectionと呼ぶ。(Def4.3.2)

  • Frobenius manifoldの特徴づけ(Th4.3.6)
  • simply connected massive Frobenius manifoldとuniversal isomonodromic deformationに付随するFrobenius manifoldの対応(Th5.1.2)

疑問

  • 複素数体上では射影直線上のベクトル束のrigidityを用いてisomonodromy変形とFrobenius多様体の議論ができた。
  • p進体上では射影直線に対応するのは、Fargues-Fontaine曲線となるはず。
  • FF曲線上のベクトル束は離散データのみで定まるが、変形に対するrigidity、その上のflat connectionについて、Frobenius多様体の議論と並行する性質が存在するか?
  • その場合、Frobenius作用を込みにした(p進の意味での)Frobenius構造が必要になるはずで、Frobenius-Frobenius多様体をFargues-Fontaine曲線を用いて定義できるか?という話になる。
  • 前提として、Riemann-Hilbert問題、Simpson対応をp進で議論できるか?という点がクリアにならなければならない。

Painleve方程式との関係

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2016年12月6日火曜日

サマースクール復習(2016) その6

quadratic hamiltonianの量子化

Definition 4.47 ( [61]). Givental’s propagator

[M]では、

  • の具体的な座標による表記(zの指数の符号–+,-+-,++の組み合わせで留数を展開)
  • 内積に対するself-adjointを満たす式

    の変形を記述する、
    (Givental’s propagator,Givental’s R-matrix)を用いた、

    (Th1)の導出

が説明されている。
[G]では、

  • 2次のHamiltonianの量子化
  • Gromov-Witten invariantsのgravitational descendentsとancestorsの関係式(Th5.1)
  • genus 0 descendent potentialのreconstruction(Cor5.4)

と、[M]の式の適用先の説明がされている。ただし、細かな完備化、収束などの正当化については省かれている。
これらの概念の詳細な記述、Frobenius多様体、幾何学的量子化によるreconstruction theoremの解釈は[CI]に詳しい。

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2016年10月6日木曜日

サマースクール復習(2016) その5

量子コホモロジー

semi-infinite VHS

[G]2.1には、A-modelのFrobenius多様体の構造について説明がある。
[G]2.1.5では、

  • 半無限Hodge構造の変動の定義(Def2.20)
  • 半無限Hodge構造の変動がminiversalであることの定義(Def2.25)
  • 量子コホモロジーの場合の構成(Ex.2.21,Ex2.22)
  • flat sectionとconstant sectionをつなぐJ関数の具体的な記述(Prop2.23)
  • opposite subspaceの定義と、miniversalな場合のFrobenius構造の復元(Th2.26)
  • 量子コホモロジーの場合のminiversalityの説明(Ex2.27)

がある。

Krein型特異点

Krein型特異点の場合に、導来圏の記述はかなり透明になる。([BKR]Cor1.3)
さらに、A型の場合、超幾何関数を用いて、Krein型特異点に関わるBモデルの局所ミラー対称性の記述、central chargeの記述が出来る。([Hosono]§5)

整構造

トーリック多様体とLG模型のミラー対称性に対して、
Kahler moduliのコンパクト化とsecondary fanの対応がある。
各々の極限点における小量子D加群の対応がある。([I1]Th3.3)

小量子D加群の対応、平坦構造について、より詳細に整構造が定まる。([I2]Def3.2,Def4.1,Th7.3)

大同変ミラー対称性は、同変量子加群の定めるベクトル場をGivental cone上の線形ベクトル場と同一視することでI関数が具体的に記述できる。([I3]Th5.1)

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2016年9月14日水曜日

サマースクール復習(2016) その4

moduliの対応

  • [CK] [Mirror symmetry and algebraic geometry ]

においては、
Hodge構造の退化として、maximally unipotent monodromyを定義し、monodromyがmaximally unipotent となる複素構造のmoduliのコンパクト化の境界点(で整数性条件を満たすもの)を、maximally unipotent boundary pointsとして定義している。(Def5.2.2)
一方で、Kahler構造のmoduliのコンパクト化において、large radius limit pointsを定義している。(Def6.2.2)
古典的ミラー対称性においては、
あるmaximally unipotent boundary pointにおけるPicard-Fuchs方程式の解から、良い座標系を導入することが出来て(6.31)、
large radius limit pointが対応する場合に、Kahler conesの生成元から定まる標準的な座標系との間に対応が付く、
ということがMirror mapの対応だった(6.3)。
しかし、Toric多様体およびそのanti canonical hypersurfaceの場合にconesを用いた例が記載されているものの、
moduliおよび、そのコンパクト化の対応、といった幾何学的側面は、
理論ではなく例証にとどまっているようだ。
その点で、このあたりの対応が理解できていない。

Hesse pencil

Calabi-Yau多様体(ただし単連結性は除く)の最も単純な例は、楕円曲線で、
この場合には、moduliの幾何的な構造はかなり理解されている。
[中村]では、コンパクト化について、具体的な記述がある。
平面3次曲線を射影埋め込みと見た時、埋め込みを与える大尉的切断がテータ関数となるが、これは射影曲面の大域切断から得られる。

[AD]lemma1では平面3次曲線のパラメータは1次元で、楕円曲線のレベル3のmoduli空間に対応することが示されている。また、moduliの具体的な構造は、[AD]Prop5.1。

[Z]において、上記をトーリック多様体のanti-canonical hypersurfaceとみなして、古典的ミラー対称性のMirror mapを具体的に構成することが出来ることがまとめられている。([Z]3.1.2, 3.2.3,4.1)

楕円曲線は、Ising模型と関係が深い。
[R]5 Elliptic Curves in Ising Model、では、
(54)式に現れる-familyが、Ising模型の自由エネルギーの計算に用いられる楕円曲線となっている。(ホロノミック量子場p32(2.40))
Ising模型の場合は、モノドロミー保存変形、タウ関数が導出されているが、
これをミラー対称性の側から見ると、Frobenius多様体のモノドロミー保存変形、タウ関数が対応する(はず)。

楕円曲線の場合のミラー対称性

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2016年9月4日日曜日

サマースクール復習(2016) その3

Witten予想とタウ関数

[M]では、
“Kontsevich [55] used the matrix Airy function to obtain all intersection numbers. The topological recursion replaces the asymptotic analysis of matrix integrations with a series of residue calculations on the spectral curve x = y^2.”
という記載がある。

[村瀬]では、

  • W:Riemann面のモジュライ空間の交点理論の生成関数
  • K:行列積分=リボングラフの空間のユークリッド体積を与える生成関数
  • Witten予想は、W(の指数)がVirasoro代数の作用(半分)で消える、ということと、それがKdV階層のタウ関数であること

に対して、

  • Kは、行列積分の一般的な性質からVirasoro条件、タウ関数の性質を自明に満たす
  • W=Kは、開いた弦理論と閉じた弦理論の対応

という説明があり、
更に自然な説明として、Eynard-OrantinのTopological recursionによる説明をあげている。

[DM]では、

  • Airy関数(複素関数)の漸近展開から定まる係数がRiemann面のモジュライ空間の交点数を用いて表わされること
  • それが、Topological recursionと、Hitchin spectral curveの量子化としてのQuantum curveとの関係によって解釈できること

の記述がある。
Riemann面のモジュライ空間の交点数、とは、1点に対するGromov-Witten invariantsであるから、一般の(シンプレクティック)多様体に対して、同様の解釈ができるのか?という点が自然な疑問となる。

CohFT

Gromov-Witten invariantsに対する抽象化として、Frobenius多様体がある。
これは、多様体に対するordinary cohomologyを変形する際の条件を抜き出したもの、と解釈できる。
[Dub]のLecture2では、位相的場の理論のmoduliがFrobenius多様体の構造を持つことの説明がある。

タウ関数

幾何学的量子化

[CPS] Geometric Quantization with Applications to Gromov-Witten Theory

  • Weyl量子化
  • 変形量子化
  • 幾何学的量子化

という量子化の方法があるが、
佐藤グラスマン多様体と量子化を結びつけようとすると、
シンプレクティックLoop群の接空間として現れる無限次元ベクトル空間に対する量子化がでてくる。

  • SE:String equation(2.2.1)
  • DE:Dilation equation(2.2.2)
  • TRR:Topological recursion relations(2.2.3)
  • DE:Divisor equation(2.2.4)

のうち、SE+DE+TRRを満たすものを、Gromov-Witten theoryの公理系と呼ぶ。これは、FJRW理論にも適用可能(らしい)。(2.3. Axiomatization)
Gromov-Witten theoryの公理系に対してタウ関数が定義される。(Def4.2)
さらに、シンプレクティックLoop群がGromov-Witten theoryの公理系の集合に作用し、rankを固定すれば推移的。(Th4.1)

量子コホモロジー

Frobenius多様体に対応する、ordinary cohomologyの変形として現れるcohomologyは量子コホモロジーと呼ばれる。

量子コホモロジーに関しては、
Weyl量子化により、量子D加群がでてきて、その特性多様体として、Lagrangianが出てくる。
一方、Gromov-Witten invariantsの生成関数からGivental Lagrangian coneが定義される。

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