2010年10月12日火曜日

サマースクール復習その10

* equilibrium measure
[317] Equilibrium measures and capacities in spectral theory
(http://www.math.caltech.edu/papers/bsimon/p317.pdf)
の、Appendix Aの内容
μ:コンパクトサポート正測度
に対して、
Φ(μ):ポテンシャル
および
ε(μ):Coulombエネルギー
が定義される。

E:複素平面内のコンパクト集合
に対して、
C(E):対数容量
および、
ρ(E):平衡測度
が定義される。
対数容量はBorel集合に対して定義が拡張される。

PropA1:ポテンシャルΦ(μ)はC-supp(μ)で調和
Cで優調和で、下半連続
PropA3:Φ(μ)|supp(μ)が連続ならば、Cで連続
PropA4:C(X)>0ならばX内にサポートを持つ測度でそのポテンシャルがC上連続なものが存在する
CorA5:任意の測度について、ポテンシャルの値が∞の集合は容量0
PropA6:ε(μ)<∞の測度について、C(X)=0ならばμ(X)=0

容量0⇒ハウスドルフ次元0⇒ルベーグ測度0
という関係が成り立つ。
ThA7:共通のコンパクト集合にサポートが含まれる有限測度の弱収束について、
ポテンシャルのlimit infは収束先のポテンシャル以上で、容量0を除き統合が成り立つ
ThA8:Coulombエネルギーはweakly lower semi continuous
ThA9:容量正のコンパクト集合に対して、平衡測度は唯一つ存在し、
ε(ρ(E))=log(1/C(E))
が成り立つ

ThA10:容量正のコンパクト集合Eについて、Ω:(C-E)の∞を含む連結成分
(a)x∈Cについて、Φ(ρ(E))(x)<=log(1/C(E))
(b)x∈Eについて、容量0を除き等号が成り立つ
(c)x∈Ωについて、不等号が成り立つ
(d)supp(ρ(E))⊂∂Ω
(e)Φ(ρ(E))のCでの連続性はsupp(ρ(E))で常に等号が成り立つことと同値
(f)I=(a,b)⊂E⊂Rのとき、ρ(E)|Iはルベーグ測度に関して絶対連続で導関数は実解析的
ThA12:容量正のコンパクト集合Eについて
次数nの多項式の絶対値はΩにおいて、ポテンシャルを用いて上から評価できる

ThA13:E=∪[a_{j},b_{j}] 重ならない実閉区間の有限和のとき、
平衡測度は、超楕円積分になる。
ただし、その際にパラメータが測度のボレル変換の境界条件により定まる。

G(E)(x):Eに対するGreen関数を
G(E)(z):=-Φ(ρ(E))(z)+log(1/C(E))
で定める。
(a) C-Eで調和関数
(b) G(E)(z)-log|z|は∞で調和関数
(c) G(E)|∂Eは容量0を除き0
(d) G(E)(z)>=0 z∈C

E:単位円周のとき、平衡測度はルベーグ測度
G(E)(z)=log|z|
になる。

E=[-2,2]のとき、x(z)=z+1/zとすると、
単位円周上のルベーグ測度は、
(4-x^2)^(-1/2)dx
に移るが、これが平衡測度(定数倍を除く)

そこで、
E=[-1,-k]∪[k,1]
として、これを単位円周からの射影とみなす。
k->0のとき、Eは[-1,1]になる。
k->1のとき、Eは{-1}∪{1}になる。
対応する平衡測度を楕円積分を通して理解しようとすると
Jacobiの楕円関数がでてくる。

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

kaminagaさんのブログに数式の書き方が貼ってあった。aka氏も数式を書くのにやや苦労しているようですが、ひとつどうですか?

Online LaTeX Equation Editor

http://kaminaga-weyl.blogspot.com/2010/09/online-latex-equation-editor.html

aka さんのコメント...

情報ありがとうございます。
Latexプラグインや表示をするための方法、
例えば、
http://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/blog/node/2533
は調べたんですが、
最大の問題は、
使っているノートpcが、五年前のもので、
ページを表示すると固まるので、
テキストでせこせこ御茶を濁している状況です。
ipadは入力はつらいし。

冬にボーナスが出たら、imacを買おうかと、思っています。
なんだか、金のかからぬ暇潰しからどんどん外れているような。。。。

今度、texの書き方教えてください。

匿名 さんのコメント...

うーーん、奥村さんのようなプロの中のプロのページはかえって私のようなトーシロには難しいかもしれななあ。初めて見るので、なにも断言はできませんが。


k*m*n*g*さんはTeXは知っているけど、それ以外はあんまり、、、、という典型的な数学研究者向けの情報ですな。一番かんたんなのは、リンクしたページのフレネルの公式みたく、gif-fileにしてしまって、それをはりつける。(小周りはきかないかもしれないが。)

世界で唯一、金になる数学ブログを発信しているTerence Tao氏はどうしてるんだろうね? 私はトーシロなので、見ただけではわからんけれど、あんたなら業界人なので、すぐわかるかもです。参考までに。

http://terrytao.wordpress.com/

TeXは教えるもなにもないです。本を一冊と、知り合いから見本のファイルをもらって、真似しつつ書き変えていくだけです。こんど本を無期限で貸してあげます。