2010年10月25日月曜日

サマースクール復習その11

* 超楕円曲線上の有理微分形式
-a) Algebro-Geometric Quasi-Periodic Finite-Gap Solutions of the Toda and Kac-van Moerbeke Hierarchies
(http://arxiv.org/abs/solv-int/9705019)
のAppendix A,B,C
-b) Algebro-Geometric Constraints on Solitons with Respect to Quasi-Periodic Backgrounds
(http://arxiv.org/abs/nlin/0606062)
-c) リーマン面上のハーディ族(荷見)
を参照。
一般論として、リーマン面上の1次有理微分形式を、
1st:正則微分形式
2nd:留数が全て零の有理微分形式
3rd:1st,2nd以外
と分類したとき、
1stは、Dirichlet問題を解いて得られる調和関数から、作ることができる。
1次ホモロジー群の標準的な基底(A,B)={A1,..Ag,B1,..Bg}を固定することにより、
A周期に関して正則化することができ、B周期行列が考えられる。

3rdは、2点p,qにおいて、留数がそれぞれ1,-1であるような有理微分形式を作ることができれば、それらの線形和を取ることで留数を消すことができる。
これは、(potential theoretic)Green関数の性質を利用して、log||を引くことによって、2点で、正、負の対数的極を持つ調和関数を作ることができるから、
それから、有理関数を作ることができる。これから3rd微分を構成できる。
2ndは、3rdで構成した微分の正の点に関して偏微分することで、極の位数を上げることにより、構成できる。

超楕円曲線の場合は、a) Appendix Aに具体的に記述がある。

ここで、気になるのは、
1stおよび無限遠点でのみ極を持つ2ndについては、
超楕円曲線の場合、平衡測度dρとして、x^kdρの形、
すなわち、直交多項式の形になっている、ということ。
これから、
Krichever対応を直交多項式の言葉で翻訳できないか?
という疑問がでる。

* Jacobiの楕円関数
楕円関数入門(戸田盛和)参照

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