* Riemann面上のスピン構造
指数定理(古田)の§4.2,4.3ではRiemann面上のスピン構造を指数の局所化の例として導いている。
指数と結びつけている原論文は、
Riemann surfaces and spin structures
http://archive.numdam.org/ARCHIVE/ASENS/ASENS_1971_4_4_1/ASENS_1971_4_4_1_47_0/ASENS_1971_4_4_1_47_0.pdf
そこで、グラフに落とした骨格においてスピン構造がどうなるか?
ということが気になるが、それについて
Dimers on surface graphs and spin structures. I
http://arxiv.org/abs/math-ph/0608070
Dimers on surface graphs and spin structures. II
http://arxiv.org/abs/0704.0273
がある。
Surface graphsをdessin d'enfantからくるものとして数体上の代数曲線をとり、
その(semi)stable modelの退化をみる、という観点で眺めたい。
気になるのは、このdimer graphの上に構成されたQFTであるが、
自由フェルミオン場としてみたとき、指数定理の背後にある超対称性を取り出して局所化できるだろうか?
* アファイン量子群と楕円曲線
GEOMETRY OF THE ANALYTIC LOOP GROUP
http://arxiv.org/abs/0812.3540
では1の冪根に特化した量子群の表現と楕円曲線上のバンドルを関連づけている。
このあたりの背後にあるのは、もともと、量子群の結晶基底をRingel代数と関連づけて表そうとした時に、
代数曲線の連接層の導来圏から適当なt構造の元でアーベル圏を取り出す、その仕方から三角構造がでてくる、
というものがある。
Eisenstein series and quantum affine algebras
(http://arxiv.org/abs/alg-geom/9604018)
上記論文では例として射影直線とsl2^を関連づけているが、
これはKronecker moduleのアーベル圏と射影直線の連接層のなすアーベル圏は、
導来圏が同値という性質を持つ、
ということから説明される。
そこで、話をA_{n}^{1}型に拡張するのはweighted projective lineをとることになるが、
一方で、話がうまく行く理由は、次元が1で双対性を持つ、
ということであるから、(双対性はSerre dualityまたはAuslander Reitenの意味でのalmost split sequenceをみる)
楕円曲線の連接層で話をみたくなる。
すでに、Atiyahによって楕円曲線上の(安定)ベクトル束は分類され、moduliも比較的用意に記述できるので、
Ringel代数の生成元と関係式は記述できる。
そのDrinfeld doubleを取ってどのような代数があり、その上の表現がどう応用できるか?
ということが興味の主眼になる。
Heisenberg doubles and derived categories
http://arxiv.org/abs/q-alg/9701009
にdoubleの取り方が記述されていて、
楕円曲線の場合は、
The elliptic Hall algebra, Cherednick Hecke algebras and Macdonald polynomials
http://arxiv.org/abs/0802.4001
に代数の記述があり、sub-algebraとしてCherednick代数を含んでいることが示されている。
さらに重要なこととして、
The elliptic Hall algebra and the equivariant K-theory of the Hilbert scheme of $\mathbb{A}^2$
http://arxiv.org/abs/0905.2555
でアファイン平面のHilbert schemeと関係がつけられている。
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