2014年3月11日火曜日

PGL(2)-oper


AGT的な妄想

数体は3次元的で、局所体は2次元的、局所体上の曲線は4次元的、 
と解釈すると、 
6=4+2=3+3の分解から、 
数体を与えると、そこから何らかの形で6次元的な対応物が構成でき、 
局所体上の構造と局所体上1次元の代数構造に何らかの関係が付く、 
という形での妄想が欲しくなる。 
有限体上の曲線と曲面、という形だと、複素数体上の類似から、
  • 頂点代数
  • W代数
  • Yangian
  • クラスター代数
  • 標準座標
に対応するものがあるのか? 
ということが真っ先に疑問になる。

PGL(2)-oper

[F2007]の3.5.7では、C上の形式的円盤における 
Projective connectionおよびSchwarz微分が定義されていた。
4.1では、 
Projective structuresとProjective connectionの対応(Prop4.1.1) 
が記述されている。 
さらに4.1.3で、 
flat-PGL2(C)束かつ、 
同伴するP1束が局所的に良いパラメータがとれて微分が消えない性質を持つもの、 
すなわち、PGL(2)-operの定義があり、 
Borel部分群への還元、 
還元とP1上の零切断の対応、 
Projective connectionとの対応、が説明されている。

Virasoro代数とmoduli

[F2000]Th3.3で単純Lie代数からBRST構成によりW代数が導出される。 
4.3で共形頂点代数の形式的円盤上の座標の依存性がProjective connectionとなることが記述されている。 
6.1でHarish-Chandra pairを用いた局所化、 
6.2でそれを用いて代数曲線のmoduliにおける局所化が記述されている。 
6.4では、曲線の変形、直線束の変形、の局所変形空間の頂点代数による記述があり、 
6.5 Th6.3でcentral chargeがcritical levelの場合に、 
頂点代数の中心がoper上の関数環と対応することが記述されている。 
(ただし、これらの記述は、代数的で、 
演算子積展開のように積分を実行する箇所以外は、 
表面上は複素数体の性質は殆ど何も用いていない。 
特に実構造が効いている箇所は殆ど無い。 
これは共形場理論が正則と反正則に分けて議論が出来る場合には、 
実構造を意識しなくてすむため、と思われる。)

crystal, p-curvature

[Oss]では、§2でGrothendieck流のconnectionの説明、 
§3でp-curvatureの説明をしている。

p進Teichmuller空間

[Mzk96]では、 
双曲構造を持つRiemann面のp進類似の議論をしている。
  • Frobenius作用における不変部分と整構造の交わりが複素数体上では1点になる
  • それが標準的なsl(2)-operあるいはindigenous bundleになる
  • 対応するRiemann面の基本群のPGL2(R)における表現に対応する
という形で議論を整理し、 
- 標数pの体上でindigenous bundleの局所理論と存在条件 
- 標数0への持ち上げの議論 
- ordinary locusの場合の標準持ち上げの理論 
を展開している。 
複素数体上との相違点は、Prop3.13におけるuniformization numberが1より大きいという部分。

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