曲率とFrobenius写像
リーマン面上のベクトル束のmoduliでは、
安定性の概念が重要な役割を果たした。
moduli空間のbetti数の計算では、
Morse理論と有限体上での数え上げの2つの方法があった。
両方の結果が一致するのは、
Frobenius作用素による不動点の個数を用いて、cohomologyの次元が計算ができる、というWeil予想(の易しい部分)による。
Morse理論側では、接続の曲率をモーメント写像として、同変cohomology
を計算していたから、
Frobenius写像をモーメント写像と直接みなす枠組みがあれば嬉しい。
安定性の概念が重要な役割を果たした。
moduli空間のbetti数の計算では、
Morse理論と有限体上での数え上げの2つの方法があった。
両方の結果が一致するのは、
Frobenius作用素による不動点の個数を用いて、cohomologyの次元が計算ができる、というWeil予想(の易しい部分)による。
Morse理論側では、接続の曲率をモーメント写像として、同変cohomology
を計算していたから、
Frobenius写像をモーメント写像と直接みなす枠組みがあれば嬉しい。
period domains
[DOR]では、
Period domainsについて基本的な事項をまとめている。
Period domainsについて基本的な事項をまとめている。
filtered vector space
体kと拡大体K/kを固定して、FilKk が定まる。
filtrationとdegree, rankの概念が定義され、半安定性の概念が定義される。
半安定性では、K上のベクトル空間内のk-rationalな部分(もしくは商)空間、を見ることになる。
filtrationとdegree, rankの概念が定義され、半安定性の概念が定義される。
半安定性では、K上のベクトル空間内のk-rationalな部分(もしくは商)空間、を見ることになる。
K/kが分離拡大の場合、テンソル積で半安定性が保たれることが、
[T]Th1, Cor2の議論を用いて、
[DOR]Th1.2.1で示されている。
非分離拡大では、反例があることが、[Pink]Ex5.16にある。
[T]Th1, Cor2の議論を用いて、
[DOR]Th1.2.1で示されている。
非分離拡大では、反例があることが、[Pink]Ex5.16にある。
Harder-Narasimhan filtration
半安定性の概念があると、Harder-Narasimhan filtration(HN-filtration)が定義できる。
GIT
[DOR]Th2.2.3では、上記の半安定性の概念が、
Hilbert-Mumford criterionと一致することが示されている。
Hilbert-Mumford criterionと一致することが示されている。
representability
離散的なデータにより部分的に分けても、
kが有限体でない場合には、半安定性対象を取る際に、
無限個の対象を除外する必要が出てくるので、
そのままではschemeとして表現することが出来ない場合が多い。
そこで、
加算無限の情報の操作で構成される幾何学的対象が必要になるが、
それが、rigid analytic space、Berkovich space、adic space
といった、解析的な幾何学的対象である。
(さらに、profinite groupで割ることを可能にする枠組みとして、
Scholzeのdiamondがある。これをGITの見方で捉えられないか?)
Hodge-Pink構造
[DOR]では、
上記の半安定性の議論を、
淡中圏上のfiber関手に対するfiltrationとして一般化している。
上記の半安定性の議論を、
淡中圏上のfiber関手に対するfiltrationとして一般化している。
さらに、標数p上の体を標数0に持ち上げて、
p進体上のfiltered isocrystalについても、半安定性の概念(Def8.1.5, Def9.2.14)とperiod domainsを定義し(Prop8.2.1, Prop9.5.3)、GITとの関係(Th8.4.1, Th9.7.3)
テンソル積で半安定性(weak admissibility)が保たれる(Th8.1.9)を示している。
p進体上のfiltered isocrystalについても、半安定性の概念(Def8.1.5, Def9.2.14)とperiod domainsを定義し(Prop8.2.1, Prop9.5.3)、GITとの関係(Th8.4.1, Th9.7.3)
テンソル積で半安定性(weak admissibility)が保たれる(Th8.1.9)を示している。
p進体ではなく、標数pの局所体上では、対応する概念はHodge-Pink構造になる。
Hodge-Pink構造とp進Hodge構造とを整合して扱う枠組みとして、
diamondを用いたMixed characteristic shtukaの概念がある。
diamondを用いたMixed characteristic shtukaの概念がある。
疑問
- filtered vector spacesの圏はquasi-abelian圏であるが、これをエントロピーの枠組みで捉えられないか?
参考文献
- [DOR] Period Domains over Finite and p-adic Fields
- [Pink] Hodge structures over Function Fields
- [R] Period domains over finite and local fields
- [T] Tensor products in p-adic Hodge theory
Written with StackEdit.
2 件のコメント:
待ってました!
えらい久々な投稿ですな。
本を色々読んではいたのですが、
ちっとも理解できずにいまして。
毎回こんな中途半端な書き込みを見てくださってありがとうございます。
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