2012年7月23日月曜日

microlocal analysis

Three lectures on Algebraic Microlocal Analysis
http://arxiv.org/abs/1206.1435v1

microlocal homによるSerre functorの実現。
これから、Hall代数的な扱いができるのでは?

l 進層の特性類と分岐について
http://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~t-saito/jd/ag.pdf


Riemann-Roch theorems via deformation quantization
http://arxiv.org/abs/alg-geom/9705014

Riemann-Roch Theorems via deformation quanitzation I
http://arxiv.org/abs/math/9904121v1
Riemann-Roch via deformation quantization, II
http://arxiv.org/abs/math/0002115v2

Donaldson-Thomas invariants via microlocal geometry
http://arxiv.org/abs/math/0507523v2

Ribbon Graphs and Mirror Symmetry I
http://arxiv.org/abs/1103.2462v1

Constructible Sheaves and the Fukaya Category
http://arxiv.org/abs/math/0604379v4

Polytopes and Skeleta
http://arxiv.org/abs/1109.4430v1

2012年6月24日日曜日

クラスター

* Seiberg-Witten曲線
Seiberg-Witten integrable systemshttp://arxiv.org/abs/alg-geom/9705010v1

Geometry and physics of localization sums
http://www.math.columbia.edu/~thaddeus/seattle/okounkov.pdf

Donaldson-Thomas theoryは、
target space内の空間をイデアル層で数え上げるもの。
そのために、コホモロジー類(degree)、genus, Euler数をパラメータとするHilbert schemeを用いる。
target spaceがtoric Calabi-Yau 3foldの場合、
virtual fundamental classは0次元。
toricの場合、トーラス作用がHilbert schemeにあり、
局所化による計算が可能になり、DTの母関数はトーラス作用の孤立不動点の和になる。
トーラス作用の不動点は、凸多面体の頂点に対応する。
結晶溶解モデルにより統計力学の考え方に則って、

エネルギー=-化学ポテンシャル*体積+const*面積
として平衡状態のパラメータの条件を見ると、
化学ポテンシャルとDTのgenus依存性が対応し、
凸多面体の辺の長さとDTのdegree依存性が対応する。
熱力学的極限は、
化学ポテンシャルが0になる極限、すなわち、DTのgenus依存部分が0の場合。

この場合、
離散的な凸多面体の極限であるlimit shapeが現れるが、
これは、Ronkin関数を用いて記述される(実)代数曲線となり、
mirror curveである。
すなわち、Seiberg-Witten曲線となる。



行列模型とストークス現象
http://www2.yukawa.kyoto-u.ac.jp/~tada/matrix/pdfs/Irie.pdf

行列模型においてlargeN極限とは、
離散的に定義された三角形分割による離散曲面に対する経路積分の、
meshの目の細かさに対する連続極限に対応する。
すなわち、弦の摂動展開。
行列模型のスペクトル曲線は、lageN極限における固有値の分布の情報を持っているので、
摂動的物理量はスペクトル曲線の情報から計算できる。
この場合、スペクトル曲線=Seiberg-Witten曲線。

一方、
非摂動的に化学ポテンシャルを入れた場合の分配関数は、
Seiberg-Witten曲線の情報だけでは定まらない。

Seiberg-Witten曲線は熱力学的極限、
あるいは、半古典近似であるから、
WKB法によるシュレーディンガー方程式の解の近似と
関係があることが想像される。

* WKB法
特異摂動の代数解析学
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sugaku1947/45/4/45_4_299/_pdf

1次元シュレディンガー方程式を、ポテンシャルQ(x)で用いて表した時に、
Q(x)^{1/2}をSeiberg-Witten曲線と見なしたい。
それが(1.4)の漸化式。
解のBorel変換を波動方程式の解と見る
(1.9)は、陪特性曲線に沿って特異性が伝搬する、
ということを示しているが、
これはEynardのスペクトル曲線における(y,x)の積分、あるいはSeiberg-Witten微分の積分
の一つの解釈になる。

Stokes曲線を変わり点を頂点とする2部グラフとみなすと、
Q(x)がFuchs型の微分方程式として与えられる場合には、
モノドロミー表現は2部グラフに対する組み合わせ的操作によって記述できる。

- 一番簡単な場合はAiry関数の場合で、これはQ(x)=xの場合に相当する。
- Random matrix側でのRiemann-Hilbert問題の解法との関係は?
- Q(x)のアメーバとStokes曲線の関係は?
- モノドロミー保存変形の場合に許される操作は?
- Stokes曲線とtrain tracksとの関係は?
といった疑問が生じる。


* 1点で分岐している場合NOTES ON PSI CLASSES
http://www.mat.uab.es/~kock/GW/notes/psi-notes.pdf
Invariants of spectral curves and intersection theory of moduli spaces of complex curves
http://arxiv.org/abs/1110.2949v1

* モノドロミー保存変形とHitchin Hamiltonian
Quantized moduli spaces of flat connections, Liouville theory, and integrable models
http://online.itp.ucsb.edu/online/integral11/teschner/pdf/Teschner_Integral11_KITP.pdf

Quantization of the Hitchin moduli spaces, Liouville theory, and the geometric Langlands correspondence I
http://arxiv.org/abs/1005.2846v4

G=SL(2)の場合に、
a) Fuchs型の微分方程式のモノドロミー保存変形
b) Liouville theory
c) Hitchin系(の量子化)
に対応がある。

* タイヒミュラー空間
Moduli spaces of local systems and higher Teichmuller theory
http://arxiv.org/abs/math/0311149v4
上記のa),b),c)の対応を一般の簡約群Gで定義するためには、
タイヒミュラー空間が定義される必要がある。
そのため、positeive representationの概念を定義し、
そのmoduliを定義する。

* クラスター代数
http://www.math.tohoku.ac.jp/~kuroki/LaTeX/201205Nagao/








2012年6月19日火曜日

クリスタリン

* 標数0でのalgebraic de Rham cohomology
Basics of Algebraic de Rham Cohomology
http://www.math.harvard.edu/~jay/writings/derham.pdf
で、Grothendieckによる代数的なde Rham cohomologyと解析的de Rham cohomologyのisomorphism
が説明されている。
properでない場合は広中の特異点解消定理によりsmooth proper schemeに埋め込んで議論をする。
埋め込み方によらず、complementで任意位数の極を持つ微分形式が定義でき、
GAGAが使用できる点がポイント。

ON THE DE RHAM COHOMOLOGY OF ALGEBRAIC VARIETIES
http://www.math.brown.edu/~wgillam/dR.pdf
のExample1に、
局所環に対応するde Rham complexとその点での形式環に対応するde Rham complex
の比較に言及されている。

ON THE DE RHAM COHOMOLOGY OF ALGEBRAIC VARIETIES
http://archive.numdam.org/ARCHIVE/PMIHES/PMIHES_1975__45_/PMIHES_1975__45__5_0/PMIHES_1975__45__5_0.pdf
section7でAmbient spaceの方を元のschemeに沿って完備化し、normal bundleを取る、という形で定式化を行っている。

Comparison theorems between algebraic and analytic De Rham cohomology (with emphasis on the p-adic case)
http://www.emis.de/journals/JTNB/2004-2/pages335-355.pdf
Grothendieckの同型対応を、定数層から係数を代数的ベクトル束とした場合、
問題になるのは、微分、すなわち接続の特異性(分岐)で、
これが穏やかでないと、単純な同型対応はできない。

devissageにより、射影直線上の分岐被覆について成り立てば全体で成り立つ、
という議論に帰着できる場合がある。
ただし、複素数の場合とp進の場合で、収束の状況が異なり、
微分方程式が解けるためにパラメータがLiouville数でない、など制限がつく場合がある。

* inifinitesimal site
http://www.math.harvard.edu/~gaitsgde/grad_2009/SeminarNotes/Nov17-19%28Crystals%29.pdf
標数0の場合、crystalはinifinitesimal site上のtoposとして定義される。
可微分多様体の場合には、jetという概念があり、
関数のテーラー展開の提示の項のみを取り出す操作ができた。
これを代数的に行うと、infinitesimal siteとなり、
そのsite上での層の圏がinfinitesimal toposとなる。

Cohomology of the Infinitesimal site
http://archive.numdam.org/ARCHIVE/ASENS/ASENS_1975_4_8_3/ASENS_1975_4_8_3_295_0/ASENS_1975_4_8_3_295_0.pdf
Th4.6でinifinitesimal site上のcohomologyを計算している。
また、標数pの場合にinifinitesimal site上のcohomologyはetale cohomologyとなり、
crystalline cohomologyのstable partとなることを示している。

* divided power
DIFFERENTIAL EQUATIONS IN DIVIDED POWER ALGEBRAS, RECURRENCE RELATIONS AND FORMAL GROUPS
http://www.maths.gla.ac.uk/~ajb/dvi-ps/recde.pdf
Hopf代数の観点から見ると、divided powerは解り易い。
(dualはLie代数のenvelopping algebraになるが、q-deformのような話はあるのだろうか?)

* 標数pでsmooth schemeの場合
Notes on Crystalline cohomology
http://www.mabli.org/mabli/files/BerthelotOgus-Crystalline.pdf
標数pの体上で代数多様体のde-Rham cohomologyを計算しようとすると、
係数の問題が生じる。
係数が標数pのままであればよいが、標数0の係数上で複体を計算する場合、
p冪方向にも変形が生じるので、その分を考慮に入れる必要がある。
そのため、infinitesimal siteではいわゆるunit root方向しか補足できず、
toposの条件にdivided powerを入れて、位相を強くする。
それがcrystalになる。
crystalは具体的には接続が定義されたmoduleの列。

* 標数pの場合
Crystalline cohomology and de Rham cohomologyhttp://arxiv.org/abs/1110.5001v1

2012年5月29日火曜日

クラスタリング


http://www.math.psu.edu/petrunin/papers/alexandrov/bbi.pdf
距離空間には、
Euclid空間への埋め込みに対して、
内在的に定まる距離(intrinsic)と
埋め込みに依存する距離(extrinsic)がある。

有限距離空間のisometry類の集合上の距離として、
Gromov-Hausdorff距離が定義できる。
これはcorrespondenceに対応する点対の距離の差により算出される。

* point could dataの解析
point cloudは点の集まりであるが、それに付随して、
データに内在する距離(intrinsic metric)と
データの観測に伴う距離(extrinsic metric)
により、距離空間とユークリッド空間への埋め込みが与えられている、
とみることができる。

point cloud dataの例として、
複数の都市に存在する人間の位置をすべて記録したものを想像してみる。
高い密度で都市に集中し、それよりも少ない密度で都市間の交通網上に存在しているはずだ。
point cloud dataから都市を推定することがクラスタリングと呼ばれる技法であり、
交通網を捉えるための技法が、Persistent homologyになる。
つまり、対象の粗視化、という操作を取り入れて、トポロジーの計算手法を応用しよう、
というもの。


* クラスタリング

point cloud dataを解析するために、荒い分類を行う、
すなわち粗視化のスケールを変えながら連結成分に分ける、という操作を行う。

これを(階層化)クラスタリングと呼ぶわけだが、
Classifying Clustering Schemes
http://arxiv.org/abs/1011.5270
では、
まず、理想的なクラスタリングアルゴリズムは存在しない、というKleinbergの定理に言及して、
その定理の仮定を緩めて、ある性質を満たすクラスタリングアルゴリズムは唯一存在する、
という定理を示している。
(数学の応用としては、
最善のものは存在しない、という形で限界を示し、
限界から少し条件を緩めたものの存在を構成的に示す、
という形のフレームワークは非常に有効なもので、
シャノンによる通信の符号化
もその一例とみることができる。)

point cloudの分割は、point cloudを有限集合と見た時、
有限集合に対して位相開基を与えることと同等である。
いわゆる有限空間と呼ばれるものであるが、
この位相は、密着位相と離散位相の間で、半順序をなす。
クラスタリングは粗視化のスケールを変えて分割を変更するものであるから、
位相開基の減少フィルトレーションが必要である。
この半順序を取り出す位相開基の減少フィルトレーションを定めると、
それに対応して木構造、いわゆる、デンドログラムというものになる。
そこで、有限集合とその位相開基の右連続減少フィルトレーションの組で、
先頭が必ずしも離散位相ではないが最後は密着位相となるものを
persistent setと呼ぶ。
なお、point cloudが距離空間の構造を持っている時、距離から定まる位相は点を分離するので、
クラスタリングが定める位相はそれよりも弱い。

クラスタリングのアルゴリズムとは、
有限距離空間を対象、しかるべき条件を満たす距離空間の写像を射とする圏から
persitent setsの圏への関手、
として定義される。


入力の有限距離空間の射の条件として、
iso:isometry
inj:距離が非増大の単射
gen:距離が非増大
という3種類について考察されている。
よく知られているk-means法は、どの入力の圏に対しても
関手の意味でのクラスタリングアルゴリズムを与えない。
(ex. Persistent Clustering and a Theorem of J. Kleinberg 4.1
http://arxiv.org/abs/0808.2241)
クラスタリングのあるスケールによって定まる分割に対して、クラスタリングを行っても、
そのスケールでは分割が変化しないことが望ましい。
この冪等性の性質をexcisivenessと呼ぶ。
標準的なクラスタリング関手として、Vietoris-Rips関手がある。

これは、2点からなる距離空間によって表現されている、と見なすことができ、
その拡張として、有限距離空間の集合によって表現可能な関手が定義される。
(Def6.3)
上記論文では、(階層化でない)分割の場合にexcisiveクラスタリングアルゴリズムは表現可能と同値
であることを示している。(Th6.2)
Th7.2では、入力の圏がgenの場合に、クラスタリングアルゴリズムに、
Vietoris-Rips関手が対応することを示している。

* クラスタリングのstability
クラスタリングを行う元のpoint cloud dataは、
サンプリング結果として、確率的、不完全、という性質を持っている。
そのため、
クラスタリングアルゴリズムには、安定性が必要となるわけだが、
そのために、入力の圏の対象の距離を測る道具として、
Gromov-Hausdorff距離を使用することができる。
(Persistent Clustering and a Theorem of J. Kleinberg section 5)



* 形の把握
Gromov-Hausdorff Stable Signatures for Shapes using Persistence
http://math.stanford.edu/~memoli/papers/dgh-persistence.pdf

point cloudの形を把握するには、単純なホモロジーでは点の数しか出てこないので、
粗視化のスケールを変えて特徴を取り出す必要がある。
それがpersistencyということになる。
2つのpoint cloudの距離を測るのに、point cloudに内在的な距離および埋め込みによる距離を与えて、
距離空間間の距離、すなわちGromov-Hausdorff距離により、形の相違を測る。
この距離を下から評価するために、persistencyの結果が利用できる。
すなわち、filtered Rips complexを定義して、
それから得られるpersistent diagramを、point cloudに対して対応させる。
2つのpersistent diagramsをbottleneck distanceを使用して距離を測った結果が
Gromov-Hausdorff距離で抑えられる。
(Th3.1)

Spectral Gromov-Wasserstein Distances for Shape Matching
http://math.stanford.edu/~memoli/papers/dgw-spec-nordia-theo.pdf








2012年5月24日木曜日

Faber多項式

LATTICE PATHS AND FABER POLYNOMIALS
http://people.brandeis.edu/~gessel/homepage/papers/faber.pdf
重み付けで解釈することにより、
Faber polynomialをlattice pathの数え上げとして確認している。

Analytic functions and integrable hierarchies-characterization of tau functions
http://arxiv.org/abs/hep-th/0305005v2
Faber多項式、Grunsky行列の整理された記述と、
それを用いて、無分散戸田格子のτ関数の記述を行っている。

Weil-Petersson metric on the universal Teichmuller space II. Kahler potential and period mapping
http://arxiv.org/abs/math/0406408v1

6.2. Embeddings into the Segal-Wilson universal Grassmannian
では、リーマン面からconformal weldingを構成し、
リーマン面の周期をFaber多項式(Grunsky行列)を用いて記述していた。

無分散可積分系と関数論
http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kyodo/kokyuroku/contents/pdf/1541-12.pdf
にあるように、
Grunsky行列はLowner方程式に関係している。

Q1:
では、スペクトル曲線を与えて、そこからtopological recursionによるinvariantsを計算する際に、
(g,n)=(0,2)ででてくる無分散戸田格子(x=z+1/zの場合)は、どのようにconformal weldingと関係しているのだろうか?
Q2:
スペクトル曲線として実構造を持つ超楕円曲線の場合、判別式からなるFloquet指数が、conformal weldingを生成する。
これは上半平面から固有値に対応するslitを除いたものに対応し、slitを変形して消失させる等角写像が、
Lowner方程式で、それが無分散戸田に対応する、と解釈できるのだろうか?
その場合、topological recursionによる分配関数の計算は高種数の項も含んでいる。
これを全部あわせて、スペクトル曲線に対応するτ関数となり、
(無分散極限は古典極限)
τ関数に対応する佐藤グラスマンへの埋め込みが、conformal weldingから定まるタイヒミュラー空間からの写像となる、
という理解で正しいのだろうか?
Q3:
スペクトル曲線に対応する代数関数のアーベル拡大の極限をとると、代数曲線のmoduli上ではうまく極限が存在しないが、
普遍タイヒミュラー空間においては、極限がlaminationという形で存在する。
(ex. UNIVERSAL HODGE BUNDLE AND MUMFORD ISOMORPHISMS ON THE ABELIAN INDUCTIVE LIMIT OF TEICHMU ̈LLER SPACES
http://arxiv.org/abs/alg-geom/9406003)
では、この極限のリーマン面の周期を具体的に計算できるか?
Q4:
射影直線の場合に、
The equivariant Gromov-Witten theory of P^1
http://arxiv.org/abs/math/0207233v1
で計算されているGW-invariantsを、
スペクトル曲線のinvariantsとして計算できるか?
Gromov-Witten invariants of $\bp^1$ and Eynard-Orantin invariants
http://arxiv.org/abs/1106.1337v2
では、yがlog(z)の形になっているが、これはどのように理解するべきか?

Q5:
トーリック曲面の場合、ブレーンタイリングは、スペクトル曲線のアーベル拡大の極限に対応するのか?
(ex. http://www.princeton.edu/~masahito/files/2007/Kanazawa070601.pdf)
Q6:
Computation of open Gromov-Witten invariants for toric Calabi-Yau 3-folds by topological recursion, a proof of the BKMP conjecture
http://arxiv.org/abs/1205.1103v1
の、
4.9.2Renormalizing edges
の議論は、無分散極限の話に対応するのか?


Q6:
Ito-Nisioの定理により、Wiener空間のCameron-Martin空間は、普遍タイヒミュラー空間の正規分布によるbase change
とみなすことができる。
では、スペクトル曲線が実構造を持っていて、Floquet指数から定まる等角写像を、
それぞれのslitごとにブラウン運動をおくことによってえられるSLEは、どのような意味があるのだろうか?
また、固有値の区間が分かれているので、non-intersection Brownian motionとも見なせるが、
Macdonald processの場合に、対応するトーリックカラビヤウ3-foldのmirror curveから定まるSLE
を具体的に計算することができ、元のprocessと比較できるか?

2012年5月20日日曜日

スペクトル曲線のinvariants

簡単な場合にtopological recursionを確認してみたい。


幾何学的な背景として、
Geometrical interpretation of the topological recursion, and integrable string theories
http://arxiv.org/abs/0911.5096v1
では、S=(C,x,y,B):スペクトル曲線のJacobianへのworldsheetの写像、
という形でtopological recursionの式の同値な意味付けをしている。

そこで、(generalized)Jacobianが一番簡単になる場合として、
射影直線を2点でくっつけた場合、すなわち楕円曲線が退化した場合を見る。
そのために、射影直線の2重被覆をとるが、
可積分系、有理関数の複素力学系、ランダム行列でなじみ深い、
x(z)=z+1/z
y(z)=-z
をとる。
これは、単位円周を[-2,2]に2重に移す有理写像で、z=1,-1が分岐点。
(generalized)Jacobian Jは{0,∞}を除いた部分になり、半径と角度がflat coordinatesであり、
D-branesの運動は、単位円周上の円弧の角度成分を保った拡大縮小になる。
worldsheetΣからJへの写像が上記論文のDefinition4.1および分岐の条件を満たすとすると、
pants分解によって分解される部分は、
cylinderは原点中心の円環、
pair of pantsは1,-1を結ぶ二つの円弧と単位円周を外側と内側でつないでえられるもの、
と解釈される。
すなわち、Σは射影直線の分岐被覆で、{0,1,∞}のみで分岐し、
1での分岐度は2である必要があり、
Belyiの定理が使用でき、数体上定義された代数曲線になる。
(Belyiの定理自体は、
ガロア・タイヒミュラー群のLEGO理論
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/744/1/65.pdf
にあるように、命題が正しいと解れば証明は難しくない)
worldsheetの長さの条件部分は変化させることができるので消え、
0,∞での分岐状態を指定するパラメータ(整数)が残る。
さらに、このpants分解のskelton graphsはJacobianにおける[0,1]の逆像で与えられ、
dual graphはdessin d'enfantsのgraphになる。

topological recursionをworldsheetsのmoduliの状態和(4-2)のLaplace変換、
として理解すると、
上記のスペクトル曲線の場合は、
dessin d'enfantsの個数の(整数値)Laplace変換となる。

topological recursionにおいて求めなければならない量は、
- prepotential
- log determinant of a Laplacian
そのため、初期値として、unstableな場合、すなわち、(g,n)=(0,1),(0,2)
の場合を見る必要がある。

上記のスペクトル曲線では、対応する可積分系は、周期的戸田格子であり、
運動量が0の場合は、
固有値は1の冪根の実部(z+1/z)で、対応する判別式はTschebysheff多項式になる。
(1のN乗根をとり、その実部を射影すると、N->∞で[-2,2]を埋める。)
また、行列模型として、GUEが対応する。
そのポテンシャル関数は単純な2次単項式であり、
時間発展はポテンシャルの高次摂動に対応する。

Combinatorics of the dispersionless Toda hierarchy
http://shell.cas.usf.edu/~wma3/NMMP-Xinjiang-2009_files/Xinjiang2-dToda.pdf
に、Catalan数を用いた(g,n)=(0,1)の記述と、dispersionless Todaによる
(g,n)=(0,2)の記述がある。
The spectral curve of the Eynard-Orantin recursion via the Laplace transform
http://arxiv.org/abs/1202.1159v1
で、その記述を用いて、具体的にtopological recursionの式を、
4. The Laplace transform of the number of dessins and ribbon graphs
で、Bergman kernelの記述とともに書いている。
そこでは、{1,-1}を{0,∞}に移した変数で記述している。

topological recursionで定まるinvariantsは、
- スペクトル曲線(幾何)
- 可積分系
- 行列模型
- string theory
に関連する。
* 行列模型->スペクトル曲線
From Random Matrices to Geometry: the "topological recursion"
http://www.brunel.ac.uk/__data/assets/pdf_file/0012/41070/eynard.pdf
では、large N expansionのleading termの確率測度のStieljes変換として、
スペクトル曲線の(x,y)を復元している。
この場合に、Bergmann kernelを決めるのは、
2点相関関数になる。(すなわち、正則1形式の基底を固定する情報がある。)

* スペクトル曲線->可積分系
Geometry of spectral curves and all order dispersive integrable system
http://arxiv.org/abs/1110.4936v1
では、
代数的なスペクトル曲線から、Lax pairsを復元している。

* string-theory->行列模型
Random Matrices and topological strings

http://www.blau.itp.unibe.ch/Eynard.pdf
toric Calabi-Yau 3-foldの場合に、行列模型が構成でき、
そのスペクトル曲線がmirror curveに対応することを説明している。

* 基本的なスペクトル曲線
GUEのuniversalityとしてAiry curveがでてくるが、
これは1点でのみ分岐するスペクトル曲線として基本的なものになる。
では、1点分岐の条件の下で、invariantsが何を示しているか、というと、
Intersection numbers of spectral curves
http://arxiv.org/abs/1104.0176v3
で、invariantsを具体的、すなわち代数曲線のmoduli上の積分で表している。

2012年5月10日木曜日

Wasserstein距離

情報幾何では、2つの確率分布を比較するのに
Kullback-Leibler距離を使用していた。しかし、これは、極めて荒い分別しかできず、
より細かい距離が応用面においても必要になる。
例えば、画像処理において領域分割の手法に、レベルセット法があり、
Chan-Veseの方法ではKL距離を使用していたが、
Wasserstein Active Contours
http://cvlab.epfl.ch/~fbenmans/teaching/Papers/wasserstein-active-contours.pdf
では、Wasserstein距離を使用している。
Wasserstein距離は、Legendre-Fenchel変換により、測地線が記述できる。

例えば、
Optimal Transport in Imaging Sciences
http://www.ceremade.dauphine.fr/~peyre/talks/2012-01-27-ircam.pdf
では、画像の輝度値のヒストグラムの最適輸送の凸解析による説明をしている。

確率測度の空間の幾何学
http://www.math.kyoto-u.ac.jp/~sohta/jarts/sugaku.pdf
では、
一般のリーマン多様体において、
最適輸送の説明をしている。(およびフィンスラー多様体)
測度を取る空間の曲率の上下の評価が必要であるが、
曲率の評価さえあれば多様体である必要はない。

測度距離空間のリッチ曲率と熱流
http://www.math.kyoto-u.ac.jp/~sohta/jarts/Nenkai12.pdf
では、
相対エントロピーの勾配流と熱流が同一視できることを説明している。