折角八王子に引っ越してきたのだから、
と、そごうのレストラン街でほうとうを食べた。
山菜と味噌、それにかぼちゃが程よく美味しい。
ここ数年は傍から見れば明らかに馬鹿馬鹿しい失敗をやらかして、
精神的にも浮き沈みははげしかったのだが、
こうしてほうとうを食べていると、
この味を味わうのに必要な経験であったのだ、と感じられる。
フランス語の授業で、
"Le plus beau voyage, c'est celui qu'on n'a pas encore fait."
という文章が出てきて、
先生は、これは旅行前はいろいろ空想をして期待するが実際に行ってみるとそれほどでもない、
または2回目に行ってみると最初ほどではなくがっかりする、
という程度の意味だ、
と言っていたが、
どうも日本人は旅という言葉に別の感覚、人生を投影する感覚があるらしく、
もっと哲学的にこの文章を捉えたがる傾向にあるようだ。
私以外にももう一人、似たような意見の人がいた。
当然のごとく、日本語でもまともに説明できそうにない感覚的なものを
今の語学力で説明できるはずもなく、
先生は"L'ephemere"という単語を出してきたが、
やはり違うというほかはなかった。
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