2008年12月15日月曜日

フーリエ変換、戸田模型、幾何学的ラングランズ対応

Griffithsによるlinealization flowsの論文は手に入らないので、
http://www.dima.unige.it/~bartocci/gfabstracts/ge-int.pdf
を参照することにする。
Lax方程式と固有ベクトル写像の関係、さらにJacobian多様体における積分曲線について、
戸田模型を参考にして理解することにする。

http://arxiv.org/PS_cache/math/pdf/0111/0111260v1.pdf
にGiventalの量子コホモロジーのなかで現れたflag varietyと戸田模型の関係が、
affineの場合に説明されている。
これは、幾何学的ラングランズ対応の際に現れたD-module(Hitchinハミルトニアンの量子化として定義される)と量子コホモロジーから定義される量子D-Moduleの対応をmiura対応によって説明している。Guest-Otofujiの方法とあわせて調べてみる必要がある。

さらに、flag varietyについては、Laumonによるコンパクト化がある。これは、幾何学的Eisenstein層のために使用されていたmoduliで、それを
http://arxiv.org/PS_cache/arxiv/pdf/0811/0811.4454v1.pdf
でcologero系と関連付けている。
量子コホモロジー環におけるJ-関数の位置づけを理解する必要がある。

http://arxiv.org/abs/0809.0180
(Local Fourier transform and epsilon factors)
で、Laumonのフーリエ変換を用いてL関数のε因子の計算をしている。
元になるstatinary phaseについての考え方やフーリエ変換の定義に関する論文は、
http://www.numdam.org/numdam-bin/fitem?id=SB_1987-1988__30__105_0
からたどれる、
Transformation de Fourier, constantes d'équations fonctionelles et conjecture de Weil。
Sabbahの本にD-Moduleの場合のlocal-Fourier変換がでていたので、
l-adic層とD-moduleと双方を理解する必要がある。

というのも、localに考えると、Fourie変換はWely-algebraの座標と微分を交換する変換だが、
http://www.math.ucdavis.edu/~mulase/texfiles/spectral2008.pdf
HITCHIN INTEGRABLE SYSTEMS, DEFORMATIONS OFSPECTRAL CURVES, AND KP-TYPE EQUATIONS
のなかで、
"Note that Sato Grassmannians are constructed from pseudo-differential operators. We will show, using Abel's theorem, that the Serre duality is simply the formal adjoint operation on the pseudo-differential operators."
と書かれていたが、擬微分作用素のadjointがSerre dualityなら、フーリエ変換はなんだろう?
と疑問がでるから。
幾何学的ラングランズ対応の枠組みでは、GL(1)の場合にヘッケ固有層を作成するのにFourier-Mukai変換を縦横に使いまくっているようだし、分岐が絡む場合に理解しておく必要があるだろう(E.Frenkelの概説参照)

とくに、これをもとにして、Hitchin hamiltonianで分岐の場合を理解したい。

また、
http://arxiv.org/PS_cache/math/pdf/0602/0602032v2.pdf
(A FUNCTORIAL CONSTRUCTION OFMODULI OF SHEAVES)
には、moduli spaceの埋め込み(theta関数!)をquiverの言葉で実行している。
これとcurveの場合のHiggs場の埋め込みとどう関連するかも面白そうなところ。

Ringel-Hall代数は、三角行列を生成するので、比喩的には、abel圏のRiemann-Hilbert問題をとく1st stepとみなせる。
Segal-Wilsonのグラスマン多様体では、S1上の関数で円盤内で正則、または無限円で正則という形で三角分解しているが、大きな枠組みでアーベル圏のグラスマン多様体をRingel-Hall代数で書き表せるだろうか?
この場合にはYoungタブローはもっと複雑なmoduliのcell decompositionの言葉で記述されることになるだろう。
上記論文はそんな形で理解できないだろうか?

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