2009年7月25日土曜日

Witt環と1元体

Cyclotomy and analytic geometry over F_1
http://arxiv.org/abs/0809.1564
に1元体についてのサーベイとWitt環についての考察があった。

Witt環は環Rから新たな環W(R)を作るもので、
標数pのものを標数0に持ち上げるためによく使用される。
http://www.claymath.org/programs/summer_school/2009/witt.pdf

とくにF,Vを用いてformal Groupを記述するCartier-Diudonne theoryをみると、
Sato-GrassmannにおけるΓの記述になる。
Notes on Cartier-Dieudonne Theory
http://www.math.upenn.edu/~chai/course_notes/cartier_12_2004.pdf

そこで標数pでp->1としたときにどうなるか?
という疑問は自然なのだが、
Frobenius写像はp->1のときに微分写像に行くと思えるから、
微分環を考えることになるはず。

一方上のサーベイでは、operadとの関係(あるいは点付リーマン面のmoduli)
との関係が記述されていた。

operadにおける、対称群の作用と結合に対する整合性は、
気分的にKolmogorovの確率測度の拡張定理を想起させる。

とすると、思いっきり言葉の連想だけだけど、
http://www.claymath.org/programs/summer_school/2009/prelimnotes.pdf
に丁寧に解説されているFontaineのperiod Ring(BdR,Bcris,Bstなど)を、
Wiener空間的なものと思えないだろうか?
(φ,Γ)-moduleはp->1のとき、(微分,F1の持ち上げ)-moduleになって、
p進Hodge的なものと古典的なHodge分解とを、Wiener空間を経由して結ぶ、
ということができれば、楽しい。

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Witt環を用いてbosonizationをSpec(Z)上で記述しているのは、
New bosonization and conformal field theory over ${\bf Z}$
http://projecteuclid.org/DPubS?service=UI&version=1.0&verb=Display&handle=euclid.cmp/1104178249

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