2009年10月16日金曜日

Berkovich空間とグラフのC*環

Mumford curveにまつわるC*環については、
Spectral triples from Mumford curves
http://arxiv.org/abs/math/0210435
Noncommutative geometry on trees and buildings
http://arxiv.org/abs/math/0604114

がある。
Spectral tripleの中ででてくる空間は、Berkovich空間として解釈できないだろうか?
というのが疑問。
--
ディラック作用素は、infinitesimalなグラフの拡大から生じるフィルター付空間において、
固有値を指定することで与えられている。
special fiberにおけるディラック作用素は、元のグラフのラプラシアンから誘導されるディラック作用素と、どう関係してくるのだろうか?
--

Modular Index Invariants of Mumford Curves
http://arxiv.org/abs/0905.3157
では、テータ関数とグラフの重みの関係が記述されている。
複素関数としてのテータ関数は、いわば熱核だから、
グラフ->テータ関数->熱核
という形で理解できるのだろうか?

--
この論文中では、Mumford curve上のテータ関数は離散群Γの作用を持つ正則関数、
となっている。そのため、素朴な形では熱核とは結びつかない。
代数的テータ関数と熱核を結び付けるには、どう見るのがよいのだろうか?
--

On the K-theory of graph C*-algebras
http://arxiv.org/abs/math/0606582
有限グラフについて、Cuntz-Krieger環のK群が決定されている。
これと有限グラフのヤコビアン多様体の関係を見てみたいところだ。
C*環のK群を代数的K群の0次と1次が周期的に並んでいるもの、と理解すると、
K1は類体論からアーベル拡大に関する記述を含んでいるはず。

--
この論文においては、有限グラフのうちの辺を一つ選んで退化させる、
という方法でK群を計算している。
--

Cuntz-Krieger algebras and wavelets on fractals
http://arxiv.org/abs/0908.0596
有限とは限らないグラフに対応するCuntz-Krieger環について、
カントール集合などと対応付けている。

Witt環W(R)はp進展開を記述するが、それと、上記のカントール集合とは、
素朴に実数上のp進展開の素元を変形させたときに出てくるずれをみている、
と捉えられるだろう。
そう考えると、Fontaineのp-adic period ringはカントール集合をgrにもつfilter付けされた空間と対応するのだろうか?

2009年10月8日木曜日

有限グラフとリーマン面

Riemann-Roch and Abel-Jacobi theory on a finite graph
http://arxiv.org/abs/math/0608360
Specialization of linear systems from curves to graphs
http://arxiv.org/abs/math/0701075

metrized graphにも、
リーマンロッホの定理やヤコビアン多様体が定義できて、しかるべき性質を持つらしい。

そうすると、気になるのは、リーマン面のヤコビアン多様体が佐藤グラスマンに埋め込めたように、
metrized graphのヤコビアン多様体が埋め込める離散佐藤グラスマンがあるのではないか?
とかんぐりたくなる。

そのためには、
metrized graphをスペクトル曲線(?)にもつ可積分系、
あるいは広田の双線形法に対応する留数定理
といったものが必要になる。

Discrete Riemann Surfaces andDiscrete Integrable Systems
http://www.newton.ac.uk/programmes/DIS/seminars/042914001.pdf
にリーマン面の中にcycleとしてfinite graphを埋め込む様子が描かれていた。

- finite graphのラプラシアンとIhara zeta関数の関係
- Riemann-Rochの定理ででているオイラー数とラプラシアンの固有関数の次元との関係
- finite graphのクラスター展開におけるアーセル関数の表示とラプラシアンの関係
- finite graphの上のブラウン運動を用いて、finite graphの上の可積分系を作れないか?
- 一つの辺が長さ0に退化していくとき、混合構造のようなものは存在するか?
といった辺りが、疑問点となる。

さらに、応用として、
- スペクトラルクラスタリング
http://nlp.dse.ibaraki.ac.jp/~shinnou/zemi2008/Rclustering/r-motegi-0624.pdf
といったあたりと関係付けることはできないだろうか?

--
ZETA FUNCTIONS OF WEIGHTED GRAPHS AND COVERING GRAPHS
http://www.newton.ac.uk/preprints/NI07064.pdf
にはfinte graphのcoveringの話が出ていた。
基本文献として、
M. Kotani and T. Sunada, Zeta functions of nite graphs, J. Math. Sci. Univ. Tokyo, 7 (2000), 7-25.
http://journal.ms.u-tokyo.ac.jp/pdf/jms070102.pdf
を読む必要がありそうだ。

2009年9月25日金曜日

イジング模型について

ホロノミック量子場(神保)
を読んで興味深いと思った記述に、

a) 2章 Onsagerの公式 free energyがMahler measureとして出てきて、背後に楕円曲線がいる
b) 4.1 massiveな場合のDirac方程式の局所解を、フェルミオンのモノドロミー条件を課することで、計算することができて、変形Bessel関数で記述できる

がある。
a)については、共形場における複素構造が、局所的に直交する座標に対応するから、
2部グラフ(dimer)が自然に出てきて、dimerの場合、Mahler measureが自然に出てくる。
Dimers and Amoebae
(http://arxiv.org/abs/math-ph/0311005)

離散的な場合には、
The critical Z-invariant Ising model via dimers: the periodic case
(http://arxiv.org/abs/0812.3848)
に計算があった。

b)については、
Discrete Riemann Surfaces and the Ising model
(http://arxiv.org/abs/0909.3600)
で離散的な場合の計算もされていた。

一つのメルヘン

数体に対して、
Deningerの意味での葉層構造付三次元多様体(M,F,σ)
が対応するとする。

Mの余接バンドルに標準的なシンプレクティック多様体とみなして、
A模型を考える。
そのミラーであるB模型には、葉層構造がdualで受け継がれるだろうから、
スペクトル曲線Σを考えることができるだろう。

したがって、数体Kに対して、スペクトル曲線Σ(K)を対応させることができるだろう。
このΣ(K)から、free energyなどの普遍量をEynard-Orintinの方法で計算すると、
Kのゼータ関数の情報を含んでいないだろうか?
というのが、中秋のメルヘン。

三次元多様体として、単純にS3をとって、その余接バンドルのfree energyについて、
Chern-Simons Theory and Topological Strings
(http://arxiv.org/abs/hep-th/0406005)
の(203)をみると、
polylogがでてくるので、
うまくすれば、
ratinal integerについては、S3を適当に加工することで対応する三次元多様体がえられるのではないだろうか?
そこで、
Bost-Connes代数のtorsionに対応するEisenstein級数、
が普遍量で出てきて、代数を生成する、
という形になれば嬉しい。

2009年9月15日火曜日

Berkovich空間とラプラシアン

http://math.arizona.edu/~swc/aws/07/speakers/index.html
をみると、
Berkovich空間においてもポテンシャルやラプラシアンの概念が定義される。
path connectedな空間であるから、ここでブラウン運動を考えたくなる。
genus0の場合空間はfinite R-treeのlimitだから、それほど素性の悪いものではないだろう。

複素+p-adicの調和解析から、
adelicのなかの対角線成分として離散調和解析の性質を抜き出せるのではないだろうか?
という単純な動機。

一方、
Rigid geometryは、Grothendieck位相をいれて、点と開集合を調整していた。
rough pathは、一次のpathを制限し2次のpathを膨らませることによってえられるが、
代数的に抽象化できないものだろうか?
まずは、formal arc+formal Heisenberg groupのような形で
infinitesimalに定式化できないかみてみたい。

2009年9月11日金曜日

Connes-Kreimer Hopf代数

QFTについて、
自由場とその摂動との関係を見るうえで、
ファインマンダイアグラムによる展開が必要になる。
その際に、Hopf代数の構造が入って代数的な取り扱いが可能になる。
まずはBPHZ手続きについて理解する必要がある。

rough pathとの関係のレビュー
Abstract integration, Combinatorics of Trees and Differential Equations
http://arxiv.org/abs/0809.1821

MHSとの関係
Mixed Hodge Structures and Renormalization in Physics
http://arxiv.org/abs/0804.4399

Algebro-geometric Feynman rules
http://arxiv.org/abs/0811.2514

変形量子化とGaloisTeihimuller群との関係の予想
Operads and Motives in Deformation Quantization
http://arxiv.org/abs/math/9904055

計算論的な解釈
Renormalization and computation I: motivation and background
http://arxiv.org/abs/0904.4921
Renormalization and Computation II: Time Cut-off and the Halting Problem
http://arxiv.org/abs/0908.3430

2009年9月4日金曜日

タイヒミュラー空間についてのまとめ

1. ベルトラミ係数μに対して、擬等角写像を対応付ける
  複素平面上で(ess.supで条件をつけた)ベルトラミ係数μに対して、
0,1,∞をfixするリーマン球面の同相写像で複素平面上擬等角写像になるものが、
一意的に定まる。μに対する標準擬等角写像と呼ぶ。

2. リーマン面の正則2次微分からベルトラミ係数を対応付ける
3. リーマン面間の擬等角写像に対して、ホモトピー類を考える
4. 与えられたホモトピー類の中で、高さ関数を定めて、2->1により正則2次微分から対応付けられた
擬等角写像が高さ関数の最小値を与えることを示す
5. 正則2次微分の空間にノルムを入れて4によるホモトピー類の集合に位相を入れる

これでできる位相空間がリーマン面Rのタイヒミュラー空間T(R)。
とくにリーマン面を固定しないで、標準擬等角写像のホモトピー類のなす位相空間を
普遍タイヒミュラー空間T(1)と定義する。

T(1)について、
Weil-Peterson計量および(Segal-Wilson型)佐藤グラスマンへの埋め込みについて記述しているのが、
Weil-Petersson metric on the universal Teichmuller space I: Curvature properties and Chern forms
http://arxiv.org/abs/math/0312172
Weil-Petersson metric on the universal Teichmuller space II. Kahler potential and period mapping
http://arxiv.org/abs/math/0406408