2016年3月29日火曜日

Carlitz exponential

Artin-Hasse Exponential

Carlitz Exponential

  •  8. The Carlitz Exponentialに、標数pにおける指数関数について、記載がある。
     複素数体上では、双曲線関数あるいは三角関数は、その周期性から無限積展開を持つ。
     同様のことを標数pの体上で構成しようとすると、2πi$2 \pi i$ に相当する周期となる(超越)数、が必要になる。
     これは、(8.3)で定義される。
     指数写像については、Def8.1でTaylor展開の形で定義され、
     Th8.3で無限積展開を持つことが示されている。
     また、指数関数の逆関数としての対数関数も定義される。
     
     指数関数および対数関数の係数の付値は、divided powerの定義可能性において重要な意味を持っていた。
     Carlitz exponentialにおいても、その係数の評価を行うことが、
     Th8.10にある。

divided power

divided power structureは、special fiberと整構造を結びつけるために、
無限小近傍で積分を行うことを可能にするための構造である。
  • divided power ring([dga] Def3.1)
  • divided power polynomial algebra([dga]5)
  • universal divided power algebra([dga]lem5.3)
実際にdivided power ring$(A,I,\gamma)$が与えられた時に、 環の射$A\rightarrow B$、BのイデアルJ、$IB\subset J$と整合するdivided power algebraでuniversalなものをdivided power envelope$D_{B,\gamma}(J)$と呼ぶ。([crys]Def2.2)

torsions

divided power envelopeにおいては、torsionが現れることがある。
これは、[BO83]Appendix A or [crys]Ex22.1のように、かなり自然な設定で現れる。
(τ=γp(X2)γp(Y2)γp(XY)2$\tau = \gamma_{p}(X^2)\gamma_{p}(Y^2) - \gamma_{p}(XY)^2$の形は、形式的には分散行列に似ている。特異部分多様体のtorsionに対して、モーメント的な解釈が付けられると面白そうだが。。。)

標数pにおけるdivided power

標数pにおけるdivided powerとして、
  • Grothendieck - Bertelot divided power
  • Honda-Hopkins divided power
の2種類が導入されている。
5.4 Comparaison avec la construction de Messing
でexp,logを定義している。
Written with StackEdit.

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

Info: 立教大学主催 Maxim Kontsevich 教授講演会
「Exponential integral in finite and infinite dimensions」


http://www.rikkyo.ac.jp/events/2016/04/17389/

aka さんのコメント...

情報ありがとうございます。
とても興味深いタイトルですが、
水曜日なので、行けないと思います。