2012年5月4日金曜日

トーリック多様体とDiscriminant

Discriminants, Resultants, and Multidimensional Determinantsでは、
整数格子内の有限集合Aに対して、
トーリック多様体X_{A}
A-determinantalvariety ∇_{A}
が定義され、射影双対の関係になっている。
genericには、∇_{A}は超曲面で、
その定義多項式を
Discriminant Δ_{A}という。
Principal A-determinant E_{A}
が定義され、
A-secondary polytope Σ(A)はE_(A)のNewton polygonに一致する。
E_{A}の既約分解は、Δ_{A∩Γ}(ΓはAのfaceを渡る)の積として表される。

指数分布族に対してトーリック多様体が対応したが、
その混合分布を取ることが、射影双対を取ることに対応する。
従って、
EM法(ex. http://www.seanborman.com/publications/EM_algorithm.pdf)を
トーリック多様体とその射影双対
の幾何的な操作として理解したくなる。
なお、EM法は情報幾何においては、
双対接続を通して理解されていたが、なるべく接続の言葉を使用せずに、
代数幾何の言葉で理解したい。
というのも、
ベイズ確率論を、(もやもやした)確率の圏に対する関手とみなしたい、
という理由から。
グラフィカルモデルのように条件付き独立性のような構造を抽象化して、
その部分を表現する関手として、トーリック多様体が現れる、
と解釈したい。
基礎体に依存しない構造の話のはずなので、
1元体への還元を取ることができ、その場合がトロピカル多様体、
という形で形式化されるべき話だと思われる。


Tropical Discriminants
http://arxiv.org/abs/math/0510126
トロピカル幾何の立場で、Discriminantを計算している。

Elliptic curves in honeycomb form
http://arxiv.org/abs/1203.2356
グラフとして1-loopを取った場合、
Tate curveのspecial fiberが対応する。
special fiberの持ち上げを、
Berkovich空間と捉えることで、
(Th7の)conceptualな理解が得られている。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

圏論はまったく知らんのですが「確率の圏」ってなんですか?

aka さんのコメント...

>「確率の圏」ってなんですか?
あったらいいな、というレベルです。

匿名 さんのコメント...

今日、偶然こんなのが出てましたけど、関係ありそうですか? (まだワタスはよんでません。)

A Categorical Foundation for Bayesian Probability, Jared Culbertson and Kirk Sturtz

http://front.math.ucdavis.edu/1205.1488

aka さんのコメント...

情報ありがとうございます。
取得はしましたが、よくわかりません。