2009年4月14日火曜日

境界付リーマン面

SLEについてみてみようとすると、境界付リーマン面とBoundaryCFTが必要になってくるみたいだ。
代数幾何、複素幾何の手法では、BoundaryCFTはかなり扱いづらいように見える。

Schottky doubleを考えても結局貼り合わせの実曲線をどう扱うかが解らないし、
貼り合わせの近くで局所的に虚軸方向のみの関数をうまく扱うquasi-modular的なものも、
そのままではよくわからない。

境界がどんどん小さくなっていって一点につぶれた場合は、real-S1 blow-upとでも思って、log構造をいれたリーマン面を考えればよいだろうけど、それだけでは足りないだろう。

とりあえず三角形分割して、それに付随する代数構造があるようだ。
2次元Ising模型を格子の極限をとるときにfermionを結ぶgraphを考えると自由エネルギーが計算されるが、
Okounkovのアメーバの方法に類似して、境界付リーマン面上のfermionの場合にcluster algbraが使えないだろうか?
Cluster algebras and triangulated surfaces. Part I: Cluster complexes
http://arxiv.org/abs/math/0608367

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

John Cardy のウェブサイトにboundary CFTのサーベイみたいのがあった。
まあ、aka氏ならこの程度はすでにご存知だとは思うがご一報まで。

ほかにも、なんか有用な情報がありそうな気がする。まだ、私自身も見つけたばかりなので、確証はないけれど。

http://www-thphys.physics.ox.ac.uk/people/JohnCardy/

aka さんのコメント...

情報どうもありがとうございます。

物理屋さんには、境界があるほうが自然なんですね。

SLEでも不思議に思っていたんですが、
metricは常にEuclidで、上半平面や単位円盤にPoincare metricを入れたりはしないんですね?
でも、境界が共形不変性をもつことから、
実軸方向の動きが禁止される、と。