6*10^23。
高校生のとき、化学でアボガドロ数を習った。
これは非常に大きい数だと教わったが、
地球の人口10^10
1テラバイトが10^12
なので、地球上のすべての人が1テラバイトのハードディスクを持つと、
記憶容量はアボガドロ数に匹敵する。
アボガドロ数がでてくるのは、
「同温同圧のもとでは、すべての気体は同じ体積中に同数の分子を含む」
というアボガドロの法則のもとであったのだけれど、
改めてみてみると熱力学は構成要素によらずマクロな変数が簡単な関係式をなしている。
ここで、温度という概念がでてきて物理量とされるのだけれど、
次のような疑問が浮かんでくる。
"もしも上記のオーダーの地球上のハードディスクすべてをあわせて一つの気体だと思えば、
一体何度になるのだろうか?"
熱力学は、ボルツマン-アインシュタインの原理、および等重率の原理を仮定することにより、
平衡系の統計力学により説明される。
気体については、エネルギーと状態数が計算できれば、熱力学的な量は計算される。
温度は
1/T =(∂S(E,V,N)/∂E)(V,Nは保っての偏微分)
という定義により天下りに定義されるが、
平均からの揺らぎを説明する量として理解される。
これはアインシュタインの関係式として、
拡散係数の中にTが現れることからも納得できる。
ハードディスク内の情報について、
エネルギーとは何だろうか?
そもそも、状態とは何だろうか?
単にビット列の情報エントロピーと解釈しても、なにもでてきそうにない。
しかも、熱力学的な意味でのV,Nという変数は存在しそうにない。
気体の場合は、相空間内の座標によって、近傍の概念があり、
平均からのゆらぎというものに意味があったが、
単純なハードディスクの情報について、空間的な近傍の概念も、平均の概念も導入できない。
では、インターネットによる接続あるいはウェブページのリンク、
ウェブサーバへのアクセスという形での空間把握、状態把握、平均の把握
は可能だろうか?
そう考えると、DLA(diffusion-limited aggregation)のようなフラクタル的な空間における
ランダムな運動
とみなせるのだろうか?
しかし、おそらくどんな変数で見ても平衡状態ではないのだろう。
非平衡状態において、なんらかのゆらぎから変数を見出して、
擬似的な温度を定義すること、
これは楽しそうな話だが、何処から手をつければよいのやら。
0 件のコメント:
コメントを投稿