2010年9月5日日曜日

サマースクール復習その3

* Chebyshev多項式
I=[-2,2]の場合、Dを単位円盤として、被覆写像
x:D->C∪{∞}-I
は、x(z)=z+z^(-1)
で与えられる。
境界での写像は、x(exp(iθ))=2cos(θ)となる。
鏡像の原理により、D'={z||z|>1}として、
xをx:D∪D'∪∂D=P^1->P^1
と拡張する。
これは、x:Gm->A^1
(Gm=C-{0} 乗法群において、元と逆元を同一視)
とも見ることができるから、
Gmの群構造と可換な多項式が存在すると思われる。
T_{d}(x(z))=x(z^d)
なる多項式が実際存在して、Chebyshev多項式と呼ばれる。

Chebyshev多項式が基本的なのは、
対角成分が0で、1こずれた成分がすべて1のJacobi行列J0
に対応している、
という点。
(ex. Silverman The Arithmetic of Dynamical systems Chapter6)
Gmではなく楕円曲線に対応するLattes mapでは、
似たような話はない。
これは、
Chebyshev多項式から生成される力学系のJulia集合が、I=[-2,2]
であること、
Lattes mapのJulia集合がP1全体になること、
が関係していると思われる。

I=2つの閉区間の和
をスペクトルにもつJacobi行列について、
そのisospectral torusとLattes mapに
なにかnon-tribialな関係があるか、
興味がでてくる。

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