2012年9月15日土曜日

サマースクール 復習 その5

* A-多項式
3次元トーリックCalabi-Yau多様体において、
そのmirror curveは対応するMatrix modelのスペクトル曲線であり、
1次元シュレーディンガー方程式のWKB法によるStokes曲線を与えていた。
すなわち、
完全WKB解 析,そ して完全最急降下法
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sugaku1947/55/4/55_4_350/_pdf
にあるように、
シュレディンガー方程式のポテンシャルQ(x)から、
Stokes曲線が得られるが、
一方で、Q(x)は曲線のリーマン面としての一意化を与える関数を与えるものだった。

3次元トーリックCalabi-Yau多様体のスペクトル曲線は2次元トーラス内の曲線なので、
パラメータとしてはトーラス上のパラメータをとったほうが見やすい。
では、結び目を与えて、それに対応する3次元トーリックCalabi-Yau多様体の
mirror curveおよびStokes曲線は何になるのだろうか?

Representation Theory and the A-polynomial of a Knot
http://www.math.ucsb.edu/~long/pubpdf/repnApoly.pdf
Plane Curves Associated to Character Varieties of 3-Manifolds
http://homepages.math.uic.edu/~culler/papers/PlaneCurves/curves.pdf
では、
結び目の管状近傍として得られるソリッドトーラスを取り除き、
境界が2次元トーラスである3次元コンパクト多様体を対応させ、
これに対して、特性多様体と呼ばれるリーマン面と、A-多項式と呼ばれる多項式を対応させている。

結び目補空間が双曲一意化を保つ場合、基本群の作用を見ると2次元射影表現が得られるが。
SL(2)への持ち上げが境界のトーラスの作用によって固定されたものが得られる。
特に、トーラスの基本群の生成元が(同時)対角化されているように基底を選ぶ。

境界トーラスでの表現を対角化条件を保って、3次元空間の基本群の表現に持ち上げる場合、表現空間の体は、
変形の自由度分超越次数が増大し、今の場合は1次元増加する。


A-polynomial, B-model, and Quantization
http://arxiv.org/abs/1108.0002v1

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