2008年9月22日月曜日

Loop groups and equations of KdV type
http://www.springerlink.com/content/047h5427q7504rv2/fulltext.pdf

戸田格子模型について、見てみる。
非周期有限戸田格子の場合、
与えられたデータから有理関数をつくり、
その∞でのローラン展開の係数から行列式を作ることで、τ関数が求められる。
τ関数によって、戸田方程式は、自然に線形化される。

周期戸田格子の場合、固有値以外に、補助スペクトルを考慮する必要が在り、
ここで超楕円曲線がでてくる。
τ関数として、この超楕円曲線に付随するθ関数のlog、2回微分がでてくる。

いずれにせよ、Lax形式が最初にあって、スペクトル曲線を考え、そこからτ関数を導出する。
では、τ関数とは何者なのか、
というのが問いで、
これを大きなGrassmann多様体の枠組みで考えよう、
というのが肝心なところらしい。
このあたり、スペクトル曲線上の正則ベクトル束の話と絡んでくるようで、
やっとLanglands理論との接点が見えてくるような気がする。

curvesのmoduliについてはHarer-Zagierの定理があって、moduliのEuler数が計算されている。
これは群論、組み合わせ的な計算に終始しているが、結果はζ(1-2g)が出てくる。
この値は岩沢主予想でもでてくるものであり、
できればつながりがあってほしいと思うのは自然だが、これはあまりにも根拠が貧弱すぎる。

KP->スペクトル曲線と言うつながりで、hyper-elliptic以外に扱いやすい曲線のクラスがでているのだろうか?
genusに関係なく、元の曲線が具体的にわからなくても扱えるクラス、というものがほしいが、
一般型の曲線はスペクトル曲線と言う簡単な式になるわけもない。
何か摂動をいれて、固定点としてスペクトル曲線に移るような流れがmoduli内に構成できると嬉しい。

曲線のクラスを考えるという流れだと、
まずはhyper-ellipticの場合の特徴をつかむ必要があって、
On the Cohomology of Theta Divisors ofHyperelliptic Jacobians
http://arxiv.org/PS_cache/math/pdf/0010/0010006v1.pdf
On Hyperelliptic Abelian Functions of Genus 3
http://arxiv.org/PS_cache/arxiv/pdf/0809/0809.3303v1.pdf
Differential Structure of Abelian Functions
http://arxiv.org/PS_cache/math/pdf/0604/0604267v1.pdf
などが参考になるか?