2011年5月23日月曜日

Witt環とBC系

* On the arithmetic of the BC-system
(http://arxiv.org/abs/1103.4672)
では、
BC系の話を、Witt環とからめている。

KMS条件は、C*環でのformulationでは、
実時間での条件になるが、(境界値を与えた正則関数の話)
p進整数環での条件として定式化し直している。

* 連続極限
イジング模型にせよ、ランダムウォークにせよ、
連続極限を取るときは、実素点での距離に関する連続極限を取っている。

KMS条件にでてくるのは、実軸が時間で、虚軸が温度であったが、
それをp進素点に関する距離で考える、というのは、
時間、空間、温度、のどれに関しての話と見なせばいいのだろうか?

Lubin-Tate空間

* Lubin-Tate空間
The Geometry of Lubin-Tate spaces (Weinstein)
(http://www.math.ias.edu/~jaredw/FRGLecture.pdf)
にLubin-Tate空間について簡潔にまとめられていた。
p-divisible groupとDieudonne加群とは、完全体の上では、
圏同値になるが、
とくに、1次元形式群に着目する。
special fiberを固定して、
Witt環上への持ち上げに対する変形のmoduliは、
高さをhとするとき、h-1次元の開球になる。
level構造を込みにして、quasi-isogenyで同一したmoduliは、
開球のetale coveringになる。

B_{cris}^{+}の一部分は、height1の形式群則を固定して、記述することができる。

では、p-divisible groupの次元を上げて、
B_{cris}^{+}の別の部分を記述できないか?
となるが、
これは、
http://www.math.u-psud.fr/~fargues/Courbe.pdf
に記述されている、一般化リーマン球面
の話になる。
(Proposition 7.17., Teoreme 12.7.)

2011年5月9日月曜日

有限空間

* 有限空間
FINITE TOPOLOGICAL SPACES
(http://www.math.uchicago.edu/~may/MISC/FiniteSpaces.pdf)
および
Finite spaceやそれに類する空間
(http://pantodon.shinshu-u.ac.jp/topology/literature/finite_space.html)
では、有限個の点からなる集合に、必ずしもHaussdorfとは限らない位相を入れて、議論をしている。
そこでの観点は、partially orderと対応をつけること、
だった。
ここで気になってくるのは、finite space上の確率測度の集合、
およびその上の大偏差原理、である。
開基についてレート関数の性質をみることになる。
(ex. Dembo-Zeitouni Th4.1.11)
離散位相では、単純に個数次元の実ベクトル空間内の和が1の超平面についての話、
密着位相では、レート関数は恒等的に0
となる。

FINITE GROUPS AND FINITE SPACES
(http://www.math.uchicago.edu/~may/MISC/finitegroups.pdf)
では、有限群について、その部分群全体の集合に包含関係で部分順序を入れて、
群の代数的な性質を、対応する有限空間の幾何学的性質と関係づけようとしている。
とくにQuillen予想、という形で、
正規p-部分群の存在を有限空間の弱可縮性
と関係づけている。

有限群として、局所体上の絶対ガロア群の商群を取ったときに、
有限空間の射影極限から得られる大偏差原理と、
p-部分群の持ち上げの性質について、
何か関係がつくようなうまい確率測度の列が存在しないだろうか?