2014年6月21日土曜日

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座標系

位相群Gが何らかの構造を持ったMに作用していて、 
MGから復元できる 
Mの同型類はGの同型類に+αしたものとbijection 
GM作用から+αの部分は復元できる
という条件が満たされていると、 
+αの部分をGに格納された座標系の情報と思うことが出来る。

局所体の絶対Galois群の+αの情報

[LocField]において、 
局所体の同型類と絶対Galois群の+αの情報として、 
上付き分岐群によるfiltration 
が挙げられている。

[AbsTopIII]のIntroductionでの例

[AbsTopIII]の§I3では、位相群Gとして局所体kの絶対Galois群をとり、 
その”rigidification”の例として、 
GΠという双曲的曲線の副有限基本群への外作用 
が挙げられている。
[AbsTopIII]の§I4では、 
ΠGという基本群の全射を取り、 
Mとして、k×を取っていた。 
そこで、座標系をスカラー毎に分解することに対応する操作、 
を例示していた。

局所体、複素数体での座標系に対応するもの

局所類体論により絶対Galois群のアーベル化はk×で記述される。 
それをcompactな部分群とnon-compactな部分群に分離することで、 
座標系の分離も行われたものと思える。 
分離された座標系のそれぞれの”rigidification”を行うことで、 
2次元実解析的な座標系における複素構造の導入、 
の類似を行うことが出来る。

Grothendieck予想

Gを実解析的多様体の類似と思うと、座標系の変形を記述するためには、 
まず接バンドル空間を定義する必要がある。 
Gというarithmeticな情報を幾何学的基本群というgeometricな情報をfiberとして拡大した、 
数論的基本群Πが接バンドルの類似として定義される。 
代数曲線の基本群に関するGrothendieck予想 
に、Grothendieck予想に関する基本方針の説明がある。
座標系とGrothendieck予想の関係は、 
圏論から見た位相空間・正則構造 
圏論から見たリーマン面の変形 
p進Teichmüller理論の紹介 
にあるように、圏論的に構造を定義しなおして、 
群構造の同型を空間構造の同型と同値、 
という形で定式化している。

anabelioid

空間構造を圏の言葉で言い直そうとすると、 
- 必ずしも代数的に定義できる対象だけにかぎらずに空間構造を抽象化したい 
- stable curveのように複数の連結成分を持つ場合に対応したい 
という要望が出る。
そのためにanabelioidという概念が定義される。 
The Geometry of Anabelioids 
SEMI-GRAPHS OF ANABELIOIDS
anabelioidにおけるGrothendieck予想は、 
Combinatorial Grothendieck Conjecture 
でPSC-typeの場合に概念が整理されて定式化されている。

chains of elementary operations

空間構造に対して、 
- finite etale coveringを取る 
- finite etale quotientを取る 
- cuspを除く 
- stacky pointをcoarsifyする 
という操作があるが、 
Grothendieck予想の成立が伝搬する操作は何か? 
という問題が生じる。