2016年7月27日水曜日

指標層

疑問

指標は、群の表現という群構造と環構造の折衷にあるもので、
1次元指標の場合は、環構造の乗法構造だけに依存する。
(そして、円分指標を環構造を崩した際に如何に保つかが、IUTTのlinkの議論の中心だった。)
果たして、群の指標は、どの程度、環構造に依存しない構造なのか?

Deligne-Lusztig

Deligne-Lusztig variety上のvirtual representationの、
characteristic cycleは具体的に計算可能なのだろうか?
単純に考えると、指標層の台の和からなるはずなので、
nilpotent cones内の軌道の和になることが想定される。

指標層の特異台

有限代数群の指標には、指標層という幾何的な構成があり、
偏屈層が対応する。
そして、標数0では、指標の満たす線形偏微分方程式系の形からD-加群の特性多様体の形に制限がつく。[H][O]
標数pにおいて、l進層の特異台が定義されたので、標数pにおける指標層の必要十分条件をそのl進層としての特異台の性質で記述できるか、
というのは気になる。

圏論から見た指標

圏論的な見方としては、指標層は、Drinfeld center(monodidal categoryの関手におけるcenterとして定まるmonoidal category)として解釈できる。([BFO]Th3.6)
標数0においては、指標層が特異台によって特徴づけられるが、
複素数体上の幾何学的Langlands対応のBetti実現においては、
-bundle stack上のnilpotent sheavesのなすdg圏(automorphic side)とcharacter stack上のnilpotent singular supportを持つind quasi coherent sheavesのなすdg圏(spectral side)が同値([BN]Conj1.5)、
という予想があり、
nilpotent sheavesのなす圏は位相的に定まる、
ということが予想から帰結される。

指標層は保型形式のおもちゃであって、
nilpotencyが無限遠点における関数の挙動を制御している、
ということが予想の背後にある。
標数pにおける幾何学的Langlands対応は、
de Rham実現はないものの、
Betti実現に必要な構成要素は、automoprphic side、spectral side共に定義できるはず。
では、topological field theory、conformal field theoryのような解釈を標数p上で行うことは可能なのだろうか?

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