2014年9月10日水曜日

サマースクール復習その2


共形場理論と一次元量子系

一次元量子系の物理(第39回 物性若手夏の学校(1994年度 ),講義ノート) 
http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/95402/1/KJ00004736505.pdf
一次元量子系の量子臨界現象は共形場理論の立場から解析しうる。 
特にmasslessな場合、理論の詳細に依らない普遍性の議論が出来る。
一次元量子系を長さと時間により2次元平面内のstripとみなして、 
これをlog(-link)による共形変換で複素平面に引き戻すと、動径パラメータを入れることが出来る。 
stripの長さを有限とすると、エネルギースペクトルがVirasoro代数の表現により記述される。
ベーテ仮説法により、相互作用の効果を繰り込むことができる。 
また、(量子可積分系の)エネルギースペクトルが厳密に計算できる。
Tomonaga-Luttinger流体(TL流体)、とくにカイラルTL流体において、 
量子ホール効果の情報が含まれている。
このあたり、
  • Bethe仮説法におけるデルタ関数の分解は佐藤超函数的にみれば自然で、モノドロミー保存変形の議論そのもの。
  • ホロノミック量子場(神保)の議論は、masslessが楕円曲線の退化、massiveが楕円曲線ということで、Tate-curveを想起させる
  • 2次元の転送行列を、円分体部分とqに依る部分、と分解すると、なんとなく、Hodge theatreを想起させる
  • etale theta functionのdiscrete rigidityを量子化とみなしたくなる
といった妄想を想起させる。
また、TL流体のような量子臨界現象の話と、 
Affine Algebras, Langlands Duality and Bethe Ansatz 
http://arxiv.org/abs/q-alg/9506003v3 
Baxter’s Relations and Spectra of Quantum Integrable Models 
http://arxiv.org/abs/1308.3444v4 
といった辺りの話は、どうつながってくるのだろうか?

エンタングルメント・エントロピー

AdS/CFT対応とエンタングルメント・エントロピー 
http://quattro.phys.sci.kobe-u.ac.jp/dmrg/Kyoto2011/Proc/Takayanagi.pdf 
エンタングルメントで見る時空の幾何学構造とテンソル 積波動関数 
http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/169553/1/KJ00007330962.pdf
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2014年9月3日水曜日

サマースクール復習 その1


内容

 トポロジカル相の物理

固体中の電子の運動について基本的な、
  • Blochの定理
  • Brillouinゾーン
について説明があった後、 
Avron-Seiler-Simonのトポロジカル数としてTKNN数以外には存在しない、 
という結果についての物理サイドからの考察が紹介された。 
超伝導体においては、BdG(Bogoliubov-de Gennes)ハミルトニアンを用いて、 
対称性が増えた結果として、TKNN数以外のトポロジカル数が存在することが、
  • スピンレス超伝導体
  • スピン3重項超伝導体 
    を用いて説明された。 
    対応する物理現象として、バルク-境界対応がある。

トポロジカル相からK理論へ

Twisted equivariant matter 
の内容の紹介。 
同変K理論、捻れK理論について、説明がされた後、 
捻れ同変K理論を導入して、 
トポロジカル相の分類を数学サイドから説明しようとしている。 
ただし、実際の結晶の対称性の仮定と、導入したK理論とのつながりは、 
時間の関係で全く説明がなかった。 
元論文のCor10.25.,Cor10.28.の表と、K群の背景的な説明があると嬉しかった。
個人的には、同変K群は、Affine Hecke環の表現を幾何学的に構成するのに用いられるので、 
捻れ同変K群が幾何学的に表現を構成するのにどう用いられるのか気になる。 
(特に、上記の結晶の対称性が、Springer filberのような状況になる場合はどうだろうか?) 
これについては、 
The Verlinde algebra is twisted equivariant K-theory 
に、Verlinde代数との対応が説明されていた。 
3次元の位相的場の理論、Double Affine Hecke環と何かつながりは付くのだろうか?
1次元量子系は、スペクトルの2重被覆をリーマン面のcycleとみなしたい。 
スペクトル保存変形の場合は、リーマン面が変わらず、 
そうでない場合は、リーマン面が変形する。 
良い場合には、佐藤Grassmann多様体に写像ができるだろうが、 
上記のLoop群を用いた捻れ同変K群の記述は、 
佐藤Grassmann多様体の記述に落とせるのだろうか?

量子ホール効果の数学的研究の現状

  • ホール伝導度の関数解析的な導出
  • relative indexを用いた量子化の説明
  • バルクコンダクタンスとエッジコンダクタンスの差異の記述
  • トポロジカル絶縁体の説明 
    がなされた。 
    個人的には関数解析はどうしても馴染めない。

多様な粒子系におけるトポロジカル相

  • ベリー曲率
  • ホール伝導率
  • チャーン数とバルクエッジ対応 
    といった今回の話題の基本的な部分の物理サイドからの説明。 
    後半は聞き逃した。
Written with StackEdit.

2014年9月2日火曜日

準備の論文を眺める その5


IUTchで書かれている(らしい)こと

  • 数体の変形を記述するための概念装置の準備
  • 概念装置を用いて変形が可能であることの証明
  • 変形の度合いを測ることの出来る量の定義
  • 変形の量の評価

何を変形するのか?

[IUTchIII]Remark1.5.3.のFig1.4にあるように、 
複素正則の場合の正方形(菱型)の変形の場合を、 
楕円曲線の等分点(に伴うラベル)とそれに付随するGalois群の作用の変形、 
に置き換えて、数体の変形を記述する。
そのために、
  • 数体とTate曲線の等分点とをつなぐ”ホモトピー”を構成([IUTchI ]Remark6.12.3.)
  • 菱型の辺上の点を頂点に移動させるFlの作用を記述できる容れ物
  • 菱型の頂点以外の点に作用するF±lの作用を記述できる容れ物
を用意する。
さらに、 
本来はそれぞれのラベルでバラバラの向きにある物を揃えるsynchronizationにより、 
菱型の辺に相当するものが実際に構成できることを示す。

どう変形するのか?

実際の変形は、Θ-linkを用いて、 
Hodge-theatersに対応する、 
別々のarithmetic-holomorphic structuresをつなぐことで行う。 
実際には、リーマン面の場合の、 
円盤とそれ以外の領域を円周の周辺上で貼り合わせる変形、 
の類似として、 
円周に相当するcyclotomyを内側(基本群)と外側(体の乗法群)から抽出し、 
Kummer理論によって貼り合わせる。 
ここで、etale-theta functionの抽象化である、 
mono-theta environmentが出てくる。

概念装置

数体は、
  • Berkovich空間を見ると1点から分岐する木構造がある
  • 素点全体に対して積公式が存在し、素点間のやりとりが可能
という性質を持っている。 
そのため、 
各素点で物事を記述し、かつ、そのやりとりを仲介する交換所、 
を概念装置として用意する。([IUTchI ]Remark3.5.1.)

prime-strips([IUTchI]FigI1.2)

prime-stripsは、集合Vで添字付けられたデータ。 
Vは、元々は数体の素点の部分集合から定義されるが、 
様々な操作の途中で、FrobenioidのPrimesとして表されたりする場合もある。
  • F-prime-strip
  • D-prime-strip
  • mono-analytification
  • global realified Frobenioid
  • constant prime-strips
  • Theta prime-strips
  • Gaussian prime-strips

Frobenioids

  • Fv
  • F÷v
  • Dv
  • Dv
  • Cv
  • Cv
  • DΘv
  • CΘv
  • Fv
  • FΘv
  • Cv
  • CΘv
  • Cmod
  • Ctht

collections of data

  • Fmod
  • Ftht
  • Dmod
  • FD

categories

  • D
  • D
  • F
  • F
  • Fmod
  • D± 
      -

capsule

  • D
  • D>
  • DJ
  • D±
  • D
  • Dt
  • DT

processions

  • Prc(DJ)
  • Prc(DT)

Θ-Hodge theaters

  • Base-NF-bridge
  • Base-Θ-bridge
  • DΘNF-Hodge theater
  • NF-bridge
  • Θ-bridge
  • ΘNF-Hodge theater
  • Base-Θ±-bridge
  • Base-Θell-bridge
  • DΘ±ell-Hodge theater
  • Θ±-bridge
  • Θell-bridge
  • Θ±ell-Hodge theater
  • DΘ±ellNF-Hodge theater
  • Θ±ellNF-Hodge theater

log-theta lattices

monoids

  • constant monoid([IUTchII]Prop3.1.)
  • theta monoid([IUTchII]Prop3.1.)
  • Gaussian monoid([IUTchII]Cor3.5.)
  • semi-simplification([IUTchII]Cor4.1.,Prop4.3.,Cor4.6)
  • logarithmic Gaussian procession monoids([IUTchIII]Prop3.4.,Prop3.7.)