2014年1月16日木曜日

サマースクール復習その12


変形量子化と周期

Galois群は、可換体における代数方程式の根の置換による対称性から生じる。 
より高次の構造を持った代数に対する対称性からは、更に大きな群が生じることが期待される。 
そのような高次の構造を持った代数の対称性を記述することが期待される。 
数体の代数閉体として複素数体を取るとき、 
数体上定義された代数多様体上の代数的微分形式の周期、 
がそのような対称性で不変な超越的数の性質を持つことが期待される。
Q: [Ko99]におけるMotivic Galois groupの概念は、Costelloの低エネルギー有効場理論の空間に対して作用する群になるのか? 
Q: もしそうなら、自由場に対応する部分はアーベル的な性質をもつことが期待されるはずだが、 
それは例えば、CM型のアーベル多様体の周期から生成されるモチーフのような分かり易い対称性に対応するか?

formality

[Ko97]の変形量子化において、 
formalityを示す際のConfiguration spacesの組み合わせ構造に基づく構成は、 
Hochshild複体の微分写像の各項と対応していた。 
そこで使用される幾何学は、複素上半平面とその境界である実直線だった。
Q: Costelloの繰り込み処方を与えた時の量子場の理論として[CF99, CKTB2005]の場の理論を書き直すこと 
Q: 高次の代数構造に対して、上半平面のような良い空間が存在するのか? 
Q: 標数pの場合に変形量子化を妨げている要因はなにか?Fedosov変形の場合はどうか?[BK05]

Duflo写像

[CR2008]には、
Lie algebraComplex geometry
symmetric algebrasheaf of) algebra of holomorphic polyvector fields
universal enveloping algebra(sheaf of) algebra of holomorphic polydifferential operators
taking invariantstaking holomorphic sections
Chevalley-Eilenberg cohomologyDolbeault (or Cˇech) cohomology
という対応表があった。 
Lie代数gに対し、対称化写像sym:gU(g)を用いて、 
IPBW:S(g)U(g)が定義される。 
また、S(g)U(g)には自然なg作用があり、 
IPBWをTodd類の冪根でひねった写像により、 
S(g)gZ(U(g))=U(g)gはベクトル空間としてだけではなく代数として同型。(CR2008 Th1.2)。 
さらに、Chevalley-Eilenberg complexを用いて、 
H(g,S(g))H(g,U(g))は代数として同型になる。(CR2008 Th1.11)。
complex geometryにおいて、CR2008 Th3.5に類似の代数の同型がある。 
Q-spaceにおいて、CR2008 Th5.3に類似のcohomologyにおける代数の同型がある。
補足的な同型
M:U(g)-bimoduleに対して、 
H(g,M)H(U(g),M)は同型。(CR2008 Th2.5)
有限次元Lie代数gに対し、 
HH(g,dC)HH(U(g)) (CR2008 Th4.10)

chiralization

Q: W代数のchiralizationを、頂点代数の言葉からfactorization algebraの言葉で言い換えること