2016年2月18日木曜日

Carlitz module

共形場理論のボゾン

共形場理論において、ボゾンは、(S1コンパクト化を理由として)、 
logの多価性を持つ演算子として定義され、 
そのexponentialが頂点作用素として定義された。

Carlitz module

標数pの有限体上の代数関数体において、 
類体論の具体的構成、Kronecker-Weberの定理の類似は、 
単純にその代数関数体の定める完備平滑代数曲線のJacobianの等分点へのGalois作用を見るのでは足りない。 
これは無限遠点を一つ定めて、整数環のJacobianへの作用が存在するとは限らないから(有理数体、虚2次体の場合は虚数乗法論がうまくいっていた)で、 
整数環の作用を持つ加群を構成する必要がある。 
それを具体的に行う方法として、 
1次元の場合に、Carlitz moduleがある。 
これは、無限遠で局所化してLubin-Tate加群を構成する場合と、 
ほぼ同様の構成に結果としてなる。
  • [Goss]Th3.1.5にlatticeの部分和の具体的な式
  • [Goss]Def3.2.7にCarlitz exponentialの定義
  • [Goss]Def3.3.5にCarlitz moduleの定義
  • [BP]2.2にLubin-Tate加群と同様の形式となることの記述
  • [BP]2.4にlatticeに対する無限積としてexponentialを定義できること、及び作用との整合性とDrinfeld moduleとしての定義
  • [BP]2.5にThe Weierstraß-Drinfeld correspondence
  • [BP]3にrank>1の場合のDrinfeld A-modulesとしてのAnderson t-modulesとの対応
  • [BP]4にt-motive、abelian t-motiveの定義、Drinfeld A-moduleからabelian t-motiveを構成

2016年2月4日木曜日

Verlinde公式

幾何学的量子化の状態空間の次元

[Sc]では、 
(点付き)Riemann面Sの基本群のコンパクト半単純Lie群Gへの表現のmoduli空間を、
  • (位相的解釈)
  • (幾何的解釈)
  • (cohomology的解釈)
  • (相空間としての解釈) flat connectionのゲージ同値類
  • (半安定ベクトル束のmoduliとしての解釈)
と複数の視点から見ている。(Th11.1)
ベクトル束のmoduliとして定まる複素構造から、行列式束として正則直線束が標準的に定まり、対応するテータ因子が定義される。 
特に、この直線束の大域切断として、generalized theta functionsが定義される。(Def11.2)
複素構造の視点から、複素偏極を定めた幾何的量子化と、 
シンプレクティック構造の観点から、実偏極により定めた幾何的量子化は、 
両立する。 
generalized theta functionsのlevelに対する次元の変化は、 
Verlinde公式として与えられる。

fusion rules

fusionとは、表現のテンソル積に関する分解則と曲線の退化に伴うparabolic G-bundleの分解を対応させること、 
である。 
表現のテンソル積は、2つの頂点が無限小近傍に存在している状況、すなわち、crystalを考えている状況に対応する。
共形場理論における頂点演算子の性質、
  • 局所演算子の演算子積展開
  • 同型順序付けにおける状態空間の時間発展
を用いて、 
頂点にLie環の表現をのせた時のテンソル積の既約表現の分解からなる表現環と、 
頂点でのみ曲率が0でないparabolic vector bundleの因子化における分解の様子、 
を関係づけることが出来る。

位相的場の理論と因子化

  • moment mapの値域の凸空間内の点の個数を数えることと大域切断の次元を算出することが同じになる
  • 曲線のmoduliのコンパクト化した空間上に延びる
  • 曲線の退化に対する挙動が計算できる
  • Lie環の既約表現のパラメータと組み合わせ的データに対応が付く
ということから、Verlinde公式が正当化され、 
generalized theta functionsの次元、すなわち状態の個数、 
が帰納的に退化を用いて計算される。

dormant opersの個数

dormapnt opersの個数も、
  • generic etaleness
  • 退化の挙動
  • monodromyの離散化
を用いて、Verlinde公式の形で表示される。

2016年1月21日木曜日

filtered vector space

曲率とFrobenius写像

リーマン面上のベクトル束のmoduliでは、 
安定性の概念が重要な役割を果たした。 
moduli空間のbetti数の計算では、 
Morse理論と有限体上での数え上げの2つの方法があった。 
両方の結果が一致するのは、 
Frobenius作用素による不動点の個数を用いて、cohomologyの次元が計算ができる、というWeil予想(の易しい部分)による。 
Morse理論側では、接続の曲率をモーメント写像として、同変cohomology 
を計算していたから、 
Frobenius写像をモーメント写像と直接みなす枠組みがあれば嬉しい。

period domains

[DOR]では、 
Period domainsについて基本的な事項をまとめている。

filtered vector space

体kと拡大体K/kを固定して、FilKkが定まる。 
filtrationとdegree, rankの概念が定義され、半安定性の概念が定義される。 
半安定性では、K上のベクトル空間内のk-rationalな部分(もしくは商)空間、を見ることになる。
K/kが分離拡大の場合、テンソル積で半安定性が保たれることが、 
[T]Th1, Cor2の議論を用いて、 
[DOR]Th1.2.1で示されている。 
非分離拡大では、反例があることが、[Pink]Ex5.16にある。

Harder-Narasimhan filtration

半安定性の概念があると、Harder-Narasimhan filtration(HN-filtration)が定義できる。

GIT

[DOR]Th2.2.3では、上記の半安定性の概念が、 
Hilbert-Mumford criterionと一致することが示されている。

representability

FilKkにおける半安定対象のmoduliをが表現可能かどうかを問うとき、関手としては、schemeは少し弱い。 
離散的なデータにより部分的に分けても、 
kが有限体でない場合には、半安定性対象を取る際に、 
無限個の対象を除外する必要が出てくるので、 
そのままではschemeとして表現することが出来ない場合が多い。 
そこで、 
加算無限の情報の操作で構成される幾何学的対象が必要になるが、 
それが、rigid analytic space、Berkovich space、adic space 
といった、解析的な幾何学的対象である。 
(さらに、profinite groupで割ることを可能にする枠組みとして、 
Scholzeのdiamondがある。これをGITの見方で捉えられないか?)

Hodge-Pink構造

[DOR]では、 
上記の半安定性の議論を、 
淡中圏上のfiber関手に対するfiltrationとして一般化している。
さらに、標数p上の体を標数0に持ち上げて、 
p進体上のfiltered isocrystalについても、半安定性の概念(Def8.1.5, Def9.2.14)とperiod domainsを定義し(Prop8.2.1, Prop9.5.3)、GITとの関係(Th8.4.1, Th9.7.3) 
テンソル積で半安定性(weak admissibility)が保たれる(Th8.1.9)を示している。
p進体ではなく、標数pの局所体上では、対応する概念はHodge-Pink構造になる。
Hodge-Pink構造とp進Hodge構造とを整合して扱う枠組みとして、 
diamondを用いたMixed characteristic shtukaの概念がある。

疑問

  • filtered vector spacesの圏はquasi-abelian圏であるが、これをエントロピーの枠組みで捉えられないか?

2015年10月20日火曜日

サマースクール復習(2015) その6


Loop群上の直線束

[Segal]にまとまっている内容
  • Loop群には、良い表現論がある
  • Loop群は偏極付きHilbert空間に対する作用素と見なせる
  • Gの表現Vに対してH=L2(S1,V)LGの作用を与えることが出来る
  • 無限次元の作用なので、位相が問題になる
  • i:LGGLres(H)が定まる([Segal]Prop3.2)
  • Hの偏極を一つ決めて、Segal-Wilson Grassmann多様体Gr(H)を定義できる
  • Gr(H)には、stratification、cell decompositionがある
  • Gr(H)には、Plucher embeddingがある
  • Gr(H)には、determinant line bundle、Detが定義できる
  • Gr(H)の構成は、rational,real analytic,smoothといった(圏の)制限と可換
  • 推移的作用を持つUresから、Gr(H)にはKahler計量が自然に定まり、Plucker embeddingと整合的
  • Gr(H)をsmoothに制限すると、エネルギー関数がS1の無限小回転から誘導されるHamiltonian関数として定まる
  • Gr(H)を状態空間とみなすと、状態Wに対して、Plucker embeddingはWの量子状態を与え、エネルギー関数は、量子状態ΩWにおける無限小回転作用素の期待値とみなすことが出来る
  • エネルギー関数のgradient flowによるMorse decompositonは上記のstratification,cell decompostionと整合的
  • X=LG/Gが定義できる([Segal] 2.1)
  • Xはbase loop spaceとみなせ、複素構造を持ち、Grassmann実現が存在する i:XGr(H)
  • Y=LG/Tが定義できる
  • LGのpositive energy表現について、Borel-Weilの定理の拡張が成り立つ([Segal] Prop4.2)
A Fock Sheaf For Givental Quantization 
Q:Loop groupの量子化に関する議論をGivental Quantizationの観点から説明してみること