2013年2月3日日曜日

Perfectoid

Mirror symmetry for elliptic curves
http://zippy.ph.utexas.edu/~msihl/pubs/termpaperM390C.pdf
Categorical Mirror Symmetry: The Elliptic Curve
http://arxiv.org/abs/math/9801119v3

1次元円周M=S^{1}を実解析的多様体とみなして、
X=T^{*}Mとすると、
XはS^{2}-S^{0}=C^{*}と同型になる。
ここで、q=exp(2*¥pi*i*¥tau)というパラメータをいれてE=X/q^{Z}とTate-楕円曲線を構成することができる。

E上の連接層の構造は、Fourier-Mukai変換により1点にsupportを持つskyscraper層に帰着する。
さらに、1点上にsupportを持つ層はExtの計算により、lengthを与えるとuniqueに定まる。
E上のベクトル束の構造を記述するには、X上に引き戻して、
具体的に関数とベクトル空間及びそこに作用するnilpotent作用素を用いて
表すことができる。
具体的には、E上のdegree1の直線束Lおよびその大域切断φ0(すなわちテータ関数)を固定し、
degree:n, rank:rのベクトル束として、
φ=(φ0の平行移動)*φ0^{n-1}
V:次元rのベクトル空間
N:Vに作用するindecomposable nilpotent matrix
として、
L(φ)とF(V,exp(N))の直積の形で表わされるものから、isogenyと直和によって構成することができる。(上記Prop1)
特にN=0がstableに対応する。

一方で、楕円曲線E'内のLagrangianの集合として、
直線からなるものを取ることができ、
楕円曲線E'上の深谷圏を構成することができる。

E上のベクトル束に対して、E'上の深谷圏の対象を上記5.1のΦによって対応づけることができる。
- degree:dの直線束に対してslope:dの直線
という対応により、テータ関数の加法公式の直感的な解釈が与えられる。

The Local Langlands Correspondence for GL(n) over p-adic Fields
http://arxiv.org/abs/math/0011210v2

さて、
楕円曲線の場合は、skyscraper層の構造に帰着して対応を見ることができた。
一方で、局所Langlands対応で問題になるのは、
k:標数pの有限体、F=k((t))
として、
F上のGalois表現と保型表現の対応であるが、
Fの(Frobenius semisimple)Weil-Deligne表現でindecomposableなものは、
Weil群の既約表現とSp(m)の直積の形で記述される。(3.2.4)
特にirreducible表現はWeil表現としてirredusibleでかつN=0の場合となり、
保型表現側ではsupercuspical表現が対応する。(4.3.2)

対応の構成には、
p-divisible group+level structureの普遍変形空間のtowerが用いられる。
W(k)上定義されたrigid analytic spaceのvanising cyclesに対応する表現が実現される。(5.5.3)

Perfectoid spaces
http://arxiv.org/abs/1111.4914v1
Moduli of p-divisible groups
http://arxiv.org/abs/1211.6357v1
p-divisible groupのmoduliはperfectoid spaceになる。
すなわち、標数pの世界と標数0の世界を行き来できる。

11 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

このブログで一昔前にはやった路線。
++++
Littelmann path model for geometric crystals, Whittaker functions on Lie groups and Brownian motion, by Reda Chhaibi

http://front.math.ucdavis.edu/1302.0902

Abstract: Generally speaking, this thesis focuses on the interplay between the representations of Lie groups and probability theory. It subdivides into essentially three parts.

aka さんのコメント...

情報有り難うございます。

最初フランス語と英語が混在していて面食らいましたが、
フランスのThesisはこんな感じなんですね。

目次を見る限りよくまとまっている論文に見えます。
本当に数学って色んな物がつながっていますね。
私の理解する速度が全然追いつきません。才能ある人が羨ましいです。

そのうち数学の膨張速度が人間の事象の地平線を超えてしまう日が来るんでしょうか?

匿名 さんのコメント...

うーむ、ということは、

なんとなくよさげに見えるものの、よくはわからない、chhaibiは才能あるかも、

というご感想ですね。あなたにもわからんことがあったとは? 表現論も確率論も守備範囲だと思ったが、、、

aka さんのコメント...

あ、すいません。
そこは一般論としてです。
挙げていただいた論文についての感想ではありません。

匿名 さんのコメント...

Know about this?

http://carlossicoli.free.fr/

aka さんのコメント...

>Know about this?

Thank you for useful links.

匿名 さんのコメント...

またまた、仰天の組み合わせ!
両方に詳しいaka氏としてはどうよ?
やっぱり、これはパチもの?
(匿名2さんに面会中。伝言ある? )

Homotopy Probability Theory I

This is the first of two papers that introduce a deformation theoretic framework to explain and broaden a link between homotopy algebra and probability theory.

http://front.math.ucdavis.edu/1302.3684

aka さんのコメント...

情報有り難うございます。

>Homotopy Probability Theory I
ざっと一瞥しただけですが、
変形のズレと独立性のズレを比較する、
だから期待値(evaluation map)とcumulantが同等、
という考え方は筋は良いように見えます。
定式化からして、
de-Rham的に展開すれば反復積分がでてきて、
rough-pathの世界につながるのでは?

できたら、ループ空間と話がつながってほしいですね。
よろしくお願いします。

aka さんのコメント...

>匿名2さんに面会中。伝言ある?

もう面会終了してしまったのでしょうか。

Relative p-adic Hodge theory, II: (phi, Gamma)-modules
http://arxiv.org/abs/1301.0795v1
以前教えていただいた話と関連して、
Toricな世界に埋め込んで話を展開しているみたいです。
世の中色々と便利なものがありますね。


 

匿名 さんのコメント...

>もう面会終了してしまったのでしょうか

Yes. でも伝言してみます。

>定式化からして、de-Rham的に展開すれば反復積分がでてきて、rough-pathの世界につながるのでは?

まじ?そんな大げさなことになると思って聞いたわけではなかったのに、、、世の中、どうなるかわからんね。

(de-Rham的に展開って何?あの黄色い反復積分の本にのってましたか?)

aka さんのコメント...

一応
Introduction to A-infinity algebras and modules
http://arxiv.org/abs/math/9910179v2
で記載されているように、
A-infinity algebra
の例として、ループの結合によるものがあります。
2.2. Topological origin

3.2. Link with deformation theory
3.3. Minimal models
3.6. The bar construction
のあたりの記述で現れる、
バー複体、極小モデルなどは、
黄色本の背景にあるループ空間のコホモロジーの
微分形式による記述、および5章の記述とつながりがあると思います。

といいつつ、あげていただいた論文をまだ読んでいないので、
色々思い違い等あるかと思いますが。