2017年4月25日火曜日

2017 局所Fourier変換

気になる動き

[AFO]では、頂点関数をquasi-mapの数え上げで定義し、(q,t)の2変数変形共形ブロックを定義している。
[KS]では、変形量子化の観点から、topological recursionを見直していて、Giventalの量子化とtopological rucursionの関係の説明を与えようとしている。
数体の絶対Galois群は、dessin d’enfantを通じて、Riemann面の分割、KZ方程式と関係づくが、より深いところで、上記の量子化と関係があるはず。
そのため、l進層およびp進層に対して、数え上げ、topological recursionとの関係、があるか、が問題になる。
が、現状、数え上げるべき対象が明確でないため、Frobenius多様体とモノドロミー保存変形の関係をl進層の言葉に移そうとしているのが[Fu1]で、GKZ幾何関数のモノドロミーをl進層上に定義し、LG模型を構築しようとしている。

局所Fourier変換の大まかな流れ

  • [Sabbah1] FOURIER TRANSFORMATION AND STOKES STRUCTURES

  • D加群とl進層に対して直線上Fourier変換が定義できる

    • l進層の場合はFourier-Deligne変換
    • D加群の場合はFourier-Laprace変換、確定特異点のみの場合は、変換後は、 0で確定特異点を持ち、無限遠点で不確定特異点を持ちうる。
    • D加群のR-emann-Hilbert対応では確定特異点型と偏屈層が対応し、偏屈層側ではspecializationとmicrolocalizationを入れ替えるFourier-Sato変換がある。複素多様体ではnearby-cycle,vanishing-cycleが対応する。
  • 局所Fourier変換
    • l進層の場合は、vanishing-cycleを用いて直接的に局所Fourier変換が定義できる
    • D加群の場合は局所的に擬微分作用素、formal miclolocalizationを定義して、局所Fourier変換を定義できる(2.2)
    • Levelt-Turritin(Th3)
    • stationary phase formula(Th4)
  • purity
    • l進層とくにl進偏屈層においてFourier変換はpurityと重みを保つ(3.1.Th1)
    • Griffith-Schmidの定理から、通常のHodge構造の変形ではD加群のFourier変換を捉えきれない(3.2.Th2)
    • D加群の場合は、twistor構造を見ることでpurityを捉えることが出来る(3.3.th6)
    • V-filtration、moderate nearby and vanishing cycleの定義(4.1.b)
    • 局所Fourier変換とmoderate nearby cycleとの関係(4.3.a,4.3.b.Prop1,Cor3,Cor4)
  • 1次元の場合のRiemann-Hilbert対応
    • regular holonomic D加群と偏屈層の対応
    • Fourier変換をRH対応で捉えるためには、Stokes-perverse sheafの概念が必要
    • germs of meromorphic coonectionsと円周上のStokes-filtered local systemsの間の圏同値が存在する(6.1.Th2)
    • holonomic D加群とStokes-perverse sheavesの圏同値が存在する(6.4.Th13)
  • 高次元の場合
    • 高次元の場合には、projective morphismによりgood structureへの持ち上げを行うことが最初に必要になる
    • real blow-up、holomorphic functions with moderate growthの定義(7.2)
    • moderate de Rham complexとそのコホモロジー(7.2. Th4)
    • RH対応(7.3.c.Th8)
  • topological Laplace変換(8.2.a)

素朴な計算

まずは、exponential factorを具体的に記述することを、
Legendre変換を用いて行っている。
[Fang]では、D加群の場合にTh1で対応を与えている。
[Fu2]では、標数pの体上、l進層の場合に、Th0.1で対応を与えている。

Stokes filtration

上記、素朴な計算に関わる部分を、blow-upを用いて幾何的に説明しているのが[Sabbah2]。

  • refined Turritin-Levelt(Cor3.3)
  • ramificationの挙動(Prop3.8)
  • elementaryの場合(Th5.1)
    • Katz extensionによる代数化
    • singular supportの計算
    • によるblow-up(Figure1)
    • 個別の計算(lem5.5)

さらに、形式的な部分から、Stokes構造込みの対応を記述しているのが、[HS]。

  • に対応する円周上の局所系を。そのKatz extensionを(3.2)
  • の表示(3.2.2)、stalkの表示(Prop3.2.3)
  • divisor(3.3)
  • projective modificationによるgood structure(Prop3.3.4)
  • 高次cohomologyの消失(Th3.3.5)
  • 具体的な表示(Cor3.3.6)
  • Stokes filtrationの定義(Def3.3.7,3.3.8)
  • 局所Fourier変換に対するStokes filtered local systemの対応(Th3.3.11)
  • elementary meromorphic connectionの場合
    • ramification、exponential factorの対応(3.5.1)
    • blow-up(3.5.4)
    • 具体的な表示 ベクトル空間、同型、fitrationの記述(Cor4.2.1, Th4.3.3)
  • standard filtration(6.1)
    • topological model(Def6.2.4)
    • Th1.3.6, Prop1.4.13

Ramification filtration

疑問

  • [AS]におけるramificationの議論と、real blow-upの議論を対応させること
  • p進層の場合に、twistor構造に対応するにはFargues-Fontaine曲線を用いたGalois群の作用が必要になるはず。p進層の局所Fourier変換をtopologicalに理解すること

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