2013年11月20日水曜日

サマースクール復習その6


解の構成

代数方程式の解をノルムの入った空間上で構成する方法としてNewton法がある。 
本来、代数的で次元が抑えられている数を、線形近似の繰り返しで解析的に構成する。 
1次の項は接線を引く段階で情報を失い、2次の項が収束に関する情報を持ち、 
それより高次の項は補正のために必要になる。 
Newton法を行うことができるためには、コーシー列の極限の存在が必要になる。 
局所的に凸性がある場合、収束が保証される。
代数幾何において、陰関数定理に対応する局所座標の構成を行うためには、 
Zariski位相では粗すぎ、etale位相まで位相を細かくする必要があり、 
対応して局所環は完備化もしくはHensel化が必要になる。
変形理論において、変形関手の同値類を構成しようとすると、 
DGLA(differential graded Lie algebra)だけでは、うまく逆写像が構成できない場合がある。

A

  • cohomologyから複体の再構成
  • extention algebraからの圏の再構成
について解説されている。 
結合的代数は、m2だけが消えないAとみなせる。 
m1はdifferentialであり、DG代数はm1,m2が消えないAとみなせる。 
一般のA代数は、{mn:AnA}達によって演算が整合性を持った代数。
これについて、次のような連想ができる。 
結合的代数は、平均0の正規分布。 
DG代数は、平均が任意の正規分布。 
一般のA代数は、任意のキュムラントを持つ確率分布。 
実際に、{mn}の期待値とキュムラントの演算の整合性は、 
Homotopy Probability Theory IおよびHomotopy Probability Theory II 
で与えられている。
m1が消えるA代数、すなわち、A代数Aにたいして、 
H(A)は自然にA代数になり、Aのminimal modelという。 
これは、正規分布において平方展開による極小化を連想させる。
graded vector spaceVが与えられている時、V上のA代数の構造の集合は、 
TV=n=1Vnに対して、余微分に関する等式、 
Coder(TV,TV)=ΠHom(Vn,V) を持ちいて、2回余微分が0という条件で与えられる閉集合になる。

代数から圏

代数を1つの対象からなる圏とみなす考え方から、 有限個の対象をもつ圏は、 
有限個の原始冪等元に対応する対象、および、それらの射を写像とした代数、 とも思える。 
一般のA圏はその拡張になる。

entropy

コンパクト距離空間における連続写像に対して、
  • 被覆エントロピー
  • 位相的エントロピー
  • 測度的エントロピー
が定義される。 
A圏を空間の拡張だと思うと、コンパクトに対応し、生成系が有限であるような圏について、 
関手にたいするentropyが定義できることが予想されるが、 
Dynamical systems and categories で定義がなされている。
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