2013年11月26日火曜日

サマースクール復習その7


平方完成としての極小モデル

non-unitalなA代数(A,m)に対して、H(A)上のA構造を定めるのは、平行完成の類似である。 
具体的には、(A,m1)を直交分解して(H(A),0)と直交成分に分けたい。 
Homological mirror symmetry and torus fibrations§6.4では、 
d=m1と可換な(直交)射影Π:AB=Π(A)を取り、 
ホモトピー写像HAA[1]1Π=dH+Hdとなるようにとった状況で考えている。 
i:BA,p:AB,Π=ipとして、 oriented planar treeに対して、rootにp、leavesにi、vetexにmkを置いたものを局所的に変更することで、 
B上のA構造(B,mB)を定めている。 
dH+Hdの部分を表現するために、m^BnmBnを用意し、 
1Πの部分を表現するために、mB,ΠnmB,1nを用意し、 
1Π=dH+Hdから関係式m^Bn=dmBn+mBndmB,Πn+mB,1nがでる。 
一方で、m1mj+±mjm1=の式とdH+Hdの置き換えから、m^Bn=mB,1nでなければならない。 
よって、dmBn+mBnd=mB,Πnとなる。
符号を含めた記述は、Noncommutative homotopy algebras associated with open strings§5.3にある。

Hodge分解

リーマン面上の調和関数の存在は、ディリクレの原理を用いて、L2の範囲で解を構成した。 
調和形式を用いたコンパクトケーラー多様体上のHodge分解もほぼ同様である。 
e.g.The Hodge Decomposition 
多様体上の楕円型微分作用素 -Hodge theorem

Feynman-Kacの公式

Feynman-Kacの公式は、拡散方程式の解をBrown運動の期待値を用いて書くもの。 
特に調和形式は、Brown運動を用いて解釈できる。 
そこで、A代数$に対して、Brown運動のようなものが存在するかどうかが気になる。
Written with StackEdit.

6 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

Hi, 超おひさしぶりです。その早稲田の先生の「ノート」は便利でいいですよね。私もいくつか目を通しましたが、いくつかの意味で感心しました。 (勤勉さとか、、、、)

前回の投稿の"Homotopy Probability" って単語、聞いたことある気がするんですが、私が面白がってコメントしたやつですっけ?  それとも、aka氏ご自身が?

aka さんのコメント...

>前回の投稿の"Homotopy Probability" って単語、聞いたことある気がするんですが、私が面白がってコメントしたやつですっけ? 
はい、そうです。情報有り難うございました。

私としては、A∞代数を非可換幾何として捉え、
A∞構造、すなわち接続と整合性のあるpathの持ち上げ、
として、
rough path
を理解したい、
という動機です。

最初のリンクは匿名さんにとっては全く意味ないリンクですが、
1. Baudoinのrough pathのまとめ
http://www.math.purdue.edu/~fbaudoin/Rough.pdf

2. Notes on A-infinity algebras, A-infinity categories and non-commutative geometry. I
http://arxiv.org/abs/math/0606241v2
の前半

3. Noncommutative geometry and path integrals
http://arxiv.org/abs/math/0612411v1

を合わせて、
非可換幾何のクリスタリンの意味で、確率積分を理解したい、
というものです。

結局、ここ何年も調べていることが変わっていないマンネリですが。

匿名 さんのコメント...

お返しにあなたにも私にも、何の関係もないPDFをリンクします。謎の人物が地震の謎の仕事をサーベイしたもののようです。もっとも、代数の素養のあるあなたにとっては、ひどい謎ではないのかも、、、、

Rough path theory. Combinatorial and physical approaches.
www.iecn.u-nancy.fr/~unterber/book-rough-paths.pdf

RP, Hopf alg., renormalization.
www.emis.de/journals/SLC/wpapers/.../unterberger.pdf‎

匿名 さんのコメント...

>を合わせて、非可換幾何のクリスタリンの意味で、確率積分を理解したい、というものです。

==

愚鈍なワタスにも感じぐらいはわかるように、もうちょっと詳しく。ここに核のがめんどければ、次回に会話のなかででも。

aka さんのコメント...

http://www.emis.de/journals/SLC/wpapers/s68vortrag/unterberger.pdf
ですね。
ちょっと眺めてみます。
情報有り難うございました。

aka さんのコメント...

renormalizationとの関係については、

COSTELLO’S MATHEMATICAL FORMULATION OF PERTURBATIVE QUANTUM FIELD THEORY.
http://www.math.umass.edu/~mirkovic/0.SEMINARS/1.QFT/C.Costello/Perturbative.QFT.pdf
が参考になるかもしれません。
“quantization by renormalization”
という考え方、これは、量子変形をくりこみを用いて行う、ということだと思うのですが、
CostelloのrenormalizationとConnes-Kreimerの関係はよくわかっていないようです。